睡眠医療センター
センター長からのメッセージ
佐藤 慎太郎
当睡眠医療センターは先代センター長の中山明峰先生の主導のもと2011年春に設立され、睡眠時無呼吸を含む睡眠疾患を取り扱う日本睡眠学会認定A施設として、睡眠専門医・睡眠認定技師の厳密な検査体制下で外来、検査を行っております。特に開設後これまで入院での終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を数多く行っております。
当施設は睡眠疾患の治療のみならず、良質な睡眠を目指すこと(ぐっすり眠られる)を目標とし、睡眠医療センターの施設名をGood Sleep Centerとしました。愛称は『ぐっすりセンター』です。
国際睡眠疾患分類(ICSD)に記載された疾患に対応できる努力をしつつ、スタッフ医師が耳鼻咽喉科出身者である特色を生かし、成人のみならず小児にも力を注ぎ、さらに保存療法のみならず外科的治療も精力的に行っております。咽頭手術(扁桃摘出術や咽頭形成術、アデノイド切除術など)、舌根手術、内視鏡下鼻副鼻腔手術などを実施しております。咽頭形成術については当院では従来法であるUPPPではなく、睡眠外科領域で高名な日本睡眠学会副理事長の千葉伸太郎先生に直接ご指導いただきCWICKs法・CWICKs2法で施行しております。また、最新の治療である舌下神経刺激装置植え込み術の実施可能な施設でもあります。当センターは肥満症治療センターや口腔外科とも連携しており、各症例の検査結果に応じて肥満減量手術を含む総合的な肥満症治療や口腔内装置(睡眠時無呼吸に対するマウスピース治療)作製もご提案しております。口腔内装置は2018年4月から専任の歯科医師の赴任により以前を上回る成績が得られています。
睡眠医療専門施設・高次機能施設として患者さんにご満足いただける医療を提供し、専門外の医療者にも質の高い睡眠医療情報を提供するとともに地域の医療施設と綿密な連携を保ち、今後も睡眠医療のために努力を惜しまない所存です。
当施設は睡眠疾患の治療のみならず、良質な睡眠を目指すこと(ぐっすり眠られる)を目標とし、睡眠医療センターの施設名をGood Sleep Centerとしました。愛称は『ぐっすりセンター』です。
国際睡眠疾患分類(ICSD)に記載された疾患に対応できる努力をしつつ、スタッフ医師が耳鼻咽喉科出身者である特色を生かし、成人のみならず小児にも力を注ぎ、さらに保存療法のみならず外科的治療も精力的に行っております。咽頭手術(扁桃摘出術や咽頭形成術、アデノイド切除術など)、舌根手術、内視鏡下鼻副鼻腔手術などを実施しております。咽頭形成術については当院では従来法であるUPPPではなく、睡眠外科領域で高名な日本睡眠学会副理事長の千葉伸太郎先生に直接ご指導いただきCWICKs法・CWICKs2法で施行しております。また、最新の治療である舌下神経刺激装置植え込み術の実施可能な施設でもあります。当センターは肥満症治療センターや口腔外科とも連携しており、各症例の検査結果に応じて肥満減量手術を含む総合的な肥満症治療や口腔内装置(睡眠時無呼吸に対するマウスピース治療)作製もご提案しております。口腔内装置は2018年4月から専任の歯科医師の赴任により以前を上回る成績が得られています。
睡眠医療専門施設・高次機能施設として患者さんにご満足いただける医療を提供し、専門外の医療者にも質の高い睡眠医療情報を提供するとともに地域の医療施設と綿密な連携を保ち、今後も睡眠医療のために努力を惜しまない所存です。
センター紹介
センターは当院10階入口があります。
複数の個室で同時に検査を行うことができます。
複数の個室で同時に検査を行うことができます。
検査室
トイレや洗面室を備えた個室で検査を行います。
終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)の様子です。
睡眠医療とは
人間は一日の約1/3の時間は寝ています。太古から不眠症は存在するものでしたが、充分な医学的解明がなされていませんでした。近来、睡眠時無呼吸症の発見により睡眠医療が急激に発展し、今では睡眠中の異常が検査にて見つかることもある時代になりました。
当センターでは睡眠時無呼吸症のみならず、例えば過眠症のような判定し難い疾患についても、反復睡眠潜時検査(MSLT)など確定診断が可能な検査設備が整っています。
睡眠障害がある方は自覚症状が少ない場合があります。難治性の高血圧、糖尿病などに睡眠障害が伴っている方は、従来の治療に加え睡眠医療を行うことでより改善することが多く報告されています。また、当院ではこれまで難病と言われてきたメニエール病に睡眠障害が深く関わっていることも報告しており、睡眠医療を加えることによってメニエール病の症状改善も経験しています (Nakayama M, Clinical Sleep Medicine, 2010)。
当センターでは睡眠時無呼吸症のみならず、例えば過眠症のような判定し難い疾患についても、反復睡眠潜時検査(MSLT)など確定診断が可能な検査設備が整っています。
睡眠障害がある方は自覚症状が少ない場合があります。難治性の高血圧、糖尿病などに睡眠障害が伴っている方は、従来の治療に加え睡眠医療を行うことでより改善することが多く報告されています。また、当院ではこれまで難病と言われてきたメニエール病に睡眠障害が深く関わっていることも報告しており、睡眠医療を加えることによってメニエール病の症状改善も経験しています (Nakayama M, Clinical Sleep Medicine, 2010)。
該当する疾患
成人・小児の睡眠時無呼吸症、一部の過眠症 (ナルコレプシーや特発性過眠症など)、概日リズム睡眠障害、むずむず脚症候群、睡眠時随伴症(レム睡眠行動障害など)など
初めて受診される方へ
当センターは、睡眠についてお悩みのある方に相談いただける場所です。しかし、より正確な診断をするために入院にて精密検査をさせていただくため、入院での睡眠検査には医療費自己負担分のほか、個室利用料金等が必要になります。検査後診断がついた後は、地域医療機関の先生と連携を取りながら診療をさせていただきます。
睡眠にお悩みのある方は、まず地域医療機関を受診されることをお勧めします。その段階で適切な診断を受け、症状が改善する場合もあります。それでも改善されない場合は、主治医の先生に相談し、当院を紹介受診していただきますようお願いいたします(その際には紹介状が必要です)。
睡眠にお悩みのある方は、まず地域医療機関を受診されることをお勧めします。その段階で適切な診断を受け、症状が改善する場合もあります。それでも改善されない場合は、主治医の先生に相談し、当院を紹介受診していただきますようお願いいたします(その際には紹介状が必要です)。
診察の流れ
- まずは地域医療機関(かかりつけ医)を受診してください。
- 症状が改善されない場合は、当院を紹介受診してください。(紹介状が必要です)
※地域医療機関からは紹介患者予約をしていただいてください。当院のシステム上、原則として初診の方は患者さんご自身で予約を取得できません。
※予約していただく枠は水曜日午前 耳鼻いんこう科外来の『睡眠初診』枠、または木曜日午前 耳鼻いんこう科外来の『初診』枠のいずれかとなります。
これ以外の曜日の耳鼻いんこう科外来の『初診』枠等で受診された場合、原則として当日は睡眠総合専門医は対応できません(特に水曜日はご注意ください)。
- 専門のスタッフにより診療計画を立てます。
- 入院にて検査が必要な場合、現在予約が数ヶ月後になる場合があり、検査後は約3-4週間後の外来で解析した結果を踏まえて治療方針を決めます。
- 当院と地域医療機関とで連携を取りながら治療を進めます。
費用について
入院検査にかかる費用(3割負担の場合) (疾患や医療費の負担割合によって異なります) |
40,000円~50,000円 |
個室利用料金(10,000円(税抜)×2日) | 約20,000円 |
計 | 約70,000円 |
地域医療機関の先生方へ
当センターは睡眠についてお悩みのある方のご相談いただける場所です。先生の医療の傍らで、睡眠障害を解明し治療方針を決め、先生のもとへ患者さんをフィードバックさせていただきます。
睡眠時無呼吸症の患者さんにはCPAPのタイトレーションを行い、その治療が安定した段階で機械設定の詳細、また定期受診(月に一回)時の診療方法などにつき、情報を添えてご報告します。これまで睡眠医療に携わったことが少ない先生方にもご安心いただけるよう、医療連携を意識した診療を心掛けております。
一方で現在当院に在籍している睡眠総合専門医は耳鼻咽喉科医師のみであるため、不眠症や睡眠リズム障害などの精神科的な要因が関連することの多い睡眠障害には充分な対応が出来かねることがあり、初診の時点で当院から他の医療施設へ紹介する場合があります。こういった症例の紹介に際しては他の専門施設も含めてご検討いただき、当院紹介が望ましいかどうかご一考いただけると幸いです。
睡眠障害は全身疾患が強く関連しています。患者さんをご紹介いただく際には、これまでの貴院での診断、投薬、治療などの貴重な情報をご提供いただくようお願いいたします。紹介状(診療情報提供書)の書式は貴院が使用されているもので結構です。
※紹介状(診療情報提供書)の宛名には、「睡眠医療センター 担当医」とご記載いただきますようお願いいたします。
睡眠時無呼吸症の患者さんにはCPAPのタイトレーションを行い、その治療が安定した段階で機械設定の詳細、また定期受診(月に一回)時の診療方法などにつき、情報を添えてご報告します。これまで睡眠医療に携わったことが少ない先生方にもご安心いただけるよう、医療連携を意識した診療を心掛けております。
一方で現在当院に在籍している睡眠総合専門医は耳鼻咽喉科医師のみであるため、不眠症や睡眠リズム障害などの精神科的な要因が関連することの多い睡眠障害には充分な対応が出来かねることがあり、初診の時点で当院から他の医療施設へ紹介する場合があります。こういった症例の紹介に際しては他の専門施設も含めてご検討いただき、当院紹介が望ましいかどうかご一考いただけると幸いです。
睡眠障害は全身疾患が強く関連しています。患者さんをご紹介いただく際には、これまでの貴院での診断、投薬、治療などの貴重な情報をご提供いただくようお願いいたします。紹介状(診療情報提供書)の書式は貴院が使用されているもので結構です。
※紹介状(診療情報提供書)の宛名には、「睡眠医療センター 担当医」とご記載いただきますようお願いいたします。
Q&A
どんな検査ですか?
寝ている時の脳や体の状態を知るために、身体にいろいろな電極やセンサーを貼り付けますが、痛い検査はありません。
どうして入院が必要ですか?
家で行う簡易検査は他院でも行うこともありますが、簡易検査で診断できる睡眠障害は限られます。当院は国際睡眠障害分類(ICSD)に基づき、詳細な検査データから見落としなく正確な診断をし、疾患を見逃さない診療に努めています。
検査中寝られない場合はどうするのですか?
寝られない理由が何かを診断するための検査ですので、寝られなくても問題ありません。なお、検査後、患者さんから寝られなかったという訴えを聞くことがありますが、多くの場合、脳波上では睡眠を確認しています。
睡眠時無呼吸症候群の治療にはCPAPしかないのですか?
治療の多くはCPAPとなりますが、どうしても合わない方には手術(扁桃摘出術、アデノイド切除術、咽頭形成術、舌下神経刺激装置植え込み術など)、マウスピースなども対応しており、手術については手術を二期に分けて行うことがあります。肥満による睡眠時無呼吸症の方の場合は当院肥満症治療センターと連携し、内科での教育入院・通院や外科での肥満減量手術、管理栄養士による栄養指導など総合的な肥満症治療をお勧めしております。
小児も検査が可能ですか?
当院は小児の睡眠医療も努めて行っています。どうしても怖がるお子様は、入眠後に検査装置を取り付けるなど工夫しています。また、お子様が声を出しても隣室に影響がないように検査室の振り分けに配慮しております。検査に際しては保護者の方が1名同室に泊まっていただく必要があります。