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診療科・部門

COPD急性増悪


1 疾患について

 COPDとは慢性閉塞性肺疾患の略号です。慢性というのはずっとその状態が続いているという意味です。閉塞性というのは、肺では肺胞という小さな袋状の構造に空気が到達して酸素を取りこむのですが、鼻や口から吸い込まれた空気は、気管、気管支という空気の通り道を通って肺胞に到達します。この空気の通り道が狭くなって空気の通りが悪くなった状態を指します。
 現在の日本ではほとんどの場合、喫煙が原因でこのような変化が起こるとされています。実際には空気の通り道だけではなく、酸素を取り込む部分である肺胞も壊れてしまって酸素の取り込みが悪くなる原因となります。この変化は元に戻らない変化なので、空気の通りが悪くなったり、肺胞が壊れてしまった状態はいつまでも続き、呼吸困難や、痰などの症状が続くことになります。
 普段からこのような症状があるのですが、さらに肺炎を起こす、風邪をひくなど何らかの要因が加わることで、いつも以上に症状が強くなり、普段の治療だけでは改善しない状態が「増悪」です。以前は「急性増悪」といっていましたが、症状が悪くなるのは必ずしも急なことばかりではないため、最近は「急性」という言葉は使わないようになってきています。

2 症状

 咳や痰の増加、呼吸困難の出現や悪化、血液中の酸素が減るなどの症状が出ます。

3 治療法

 増悪時の治療は、酸素不足があれば酸素吸入が必要になります。
増悪の原因によりますが、肺炎など細菌による感染がある場合は抗生剤治療、気管支の閉塞を改善するための気管支拡張剤(主に吸入で)、必要に応じて気管支の炎症を抑える目的でステロイドが使われます。
 呼吸の状態が悪く、空気の通りが悪くなることにより、二酸化炭素が十分に吐き出せないときなどは人工呼吸器等で換気を助ける治療が必要になることもあります。
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