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診療科・部門

気管支喘息重症発作


1 疾患について

 気管支喘息は、肺への空気の通り道である「気管支」が何らかの原因で恒常的に炎症を起こしているために、いろいろな刺激により、気管支が収縮して狭くなり、ゼーゼー、ヒューヒューといった呼吸(喘鳴)を生じたり、呼吸が苦しくなったり、胸苦しさや、咳などを生じやすくなる病気です。
 普段は何の症状もないのに、風邪をひいたり、気候の変化、気温の変化、アレルギーのもとになるものにさらされるなどその人その人、その時その時によって異なるきっかけで症状が出ます。これらの症状が出たとき今までは「発作」といっていましたが、最近は「発作」という言葉はあまり使わないようになって、「増悪」という言葉を使うようになりました。
 これは、喘息という病気が、恒常的に気管支で炎症が起こっているという状態に、あるきっかけがあって症状が出るというメカニズムをより正確に表すための表現の変更です。

2 症状

 喘息の増悪は様々な程度がありますが、重症の増悪は息苦しさの程度として、「苦しくて動けない」「歩くことができない」「会話をすることもできない」状態を指し、血液の中の酸素の量が「呼吸不全」と定義される状態(具体的には動脈の血液に含まれる酸素の濃度が60torrを下回る、パルスオキシメータで90%を下回る程度)になり、酸素吸入が必要と判断されるような状態を指します。

3 治療法

 重症の増悪の治療としては、酸素不足に対して、酸素吸入、気管支が収縮している状態を元に戻すための気管支を広げる薬の吸入、加わった刺激によって強くなっている気管支の炎症をおさえるために、ステロイドという炎症を抑える薬の点滴や、状況に合わせて気管支を広げる作用のあるアドレナリンという薬の注射を行います。
 酸素吸入によっても呼吸不全が解消できないときには人工呼吸を集中治療室で行うことが必要になることもあります。
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