ルタテラ治療を開始しました
当科では、ソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍(NET)に対し、ルタテラによる治療を2025年2月から開始しました。該当の患者さんがおられましたら、積極的にご紹介くださるようお願い申し上げます。
ルタテラとは
ルタテラは、ソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍(NET)に対する新しい治療法です。NET患者の腫瘍細胞の表面には、ソマトスタチン受容体が多く発現しています。ルタテラは、このソマトスタチン受容体が細胞内に取り込まれる性質を利用した治療法です。ソマトスタチンとよく似た物質にルテチウム-177という放射線を出す物質を結合させ、細胞の内側から腫瘍細胞に障害を与え、腫瘍の増殖を抑えます。
ノバルティスファーマ株式会社医療関係者サイトより引用
ルタテラ治療の対象となる患者さん
原則として、以下の全てを満たす場合に治療対象となります。
● 病理診断で神経内分泌腫瘍と診断されている。
● ソマトスタチン受容体シンチグラフィ(オクトレオスキャン検査)で、腫瘍のソマトスタチン受容体の発現が確認されている。
● トイレや食事を介助なしに自分で行うことができる。
● 十分な腎機能が保たれている。
● 病理診断で神経内分泌腫瘍と診断されている。
● ソマトスタチン受容体シンチグラフィ(オクトレオスキャン検査)で、腫瘍のソマトスタチン受容体の発現が確認されている。
● トイレや食事を介助なしに自分で行うことができる。
● 十分な腎機能が保たれている。
治療手順
●ルタテラは、8週間ごとに最大4回を点滴にて投与します。
ノバルティスファーマ株式会社医療関係者サイトより引用
●ルテチウムが出す放射線の一部は体の外に出てしまうため、周囲の方に影響する可能性があります。そのためルタテラを投与する際は、専用の病室に入院していただきます。多くの方は投与の翌日に退院できます。
●ルタテラは、主に腎臓から尿に排泄されます。排泄された尿からも放射線が出るので入院中や退院後は注意が必要です。
●ルタテラは、主に腎臓から尿に排泄されます。排泄された尿からも放射線が出るので入院中や退院後は注意が必要です。
副作用
主な副作用には、吐き気や食欲低下、倦怠感、骨髄抑制(白血球や血小板の減少、貧血)、腎機能低下などがありますが、多くの患者さんは治療を完遂することが可能です。
ルタテラ治療の相談窓口
ルタテラ治療を検討される際は、放射線治療科(担当:鳥居 暁)を受診してください。
治療に関するお問い合わせは、下記までよろしくお願い致します。
名古屋市立大学病院 放射線治療科 鳥居 暁 電話:052-851-5511(病院代表)
治療に関するお問い合わせは、下記までよろしくお願い致します。
名古屋市立大学病院 放射線治療科 鳥居 暁 電話:052-851-5511(病院代表)