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医療行為の不確実性について


医療行為の不確実性についてご理解をお願いします。

手術、検査、注射などの医療行為は身体に対する侵襲(負担や苦痛)を伴うものです。そのため、医療行為は、利益(期待される治療効果)が不利益(予想される身体への侵襲)を上回ると考えられる時にのみ行われます。
また、低い可能性ながら、医療行為によって、予期されない別の病気が生じる「合併症」や、医療行為の際に因果関係のない別の病気が発生する「偶発症」が起きることがあります。これは、現在の医療が基本的に不確実なものであることに起因しています。

当院では、「不確実性」を少しでも減らし、望ましい結果が得られるよう最大限の努力を行います。しかしながら、細心の注意を払っても合併症や偶発症を完全になくすことは不可能です。ひとたび合併症や偶発症が起これば、身体への負担や苦痛が増すだけではなく、治療期間の延長や医療費の増加などの更なる不利益が生じ、時には重い後遺症が残ったり、命に危険がおよんだりすることもあり得ます。もしそのような状況となった場合には、最善の治療を行わせていただきますが、その際の医療費は通常の保険診療が適用されます。

医療行為を行うにあたり、起こりうる不利益について、事前にできる限りわかりやすく説明させていただきますので、疑問などあれば十分納得できるまで担当医師にご質問ください。医療には不確実な側面もあることをご理解いただいた上で治療や検査にご同意いただきますようお願いいたします。

納得いただけない場合や、考える時間が必要な場合は、時間にゆとりがあれば慌てて結論を出さず、他の医療機関の医師の意見(セカンド・オピニオン)を聞くことをお勧めします。その際には必要な資料を提供させていただきます。遠慮なくお申し出ください。他の医師の意見を求める場合でも決して不利益を受けることはありません。
ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

令和6年6月 名古屋市立大学医学部附属東部医療センター
 病院長
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