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東部医療センター広報誌「風の道」

風の道vol.34(2023年8月発行)



よりよい医療を目指して ~東部改革~

今回の東部医療センター広報誌「風の道」は消化器内科の専門医としてご活躍されています連携医の水野宏胃腸科内科 水野真理院長をお招きし、当院の消化器内科 林診療科部長と対談していただきました。
対談では、膵臓がんの現状、当院との病診連携の在り方や当院での医療体制について意見交換をいたしました。


:水野宏胃腸科内科 水野院長
:当院消化器内科 林診療科部長

集合写真


本日は、病診連携や当院、消化器内科、私の専門である膵臓がん等についてご意見をお聞かせ頂ければと思います。

水野
腹痛や黄疸、食欲不振の症状で来院される方は、胃カメラや大腸カメラで消化管の検査をするのですが、特に問題が無かった場合にも、腹部エコーで肝臓や胆嚢、膵臓系に異常がないかを確認します。幅広い視点で少しでも早い段階で診断し治療に結びつけることが重要だと考えています。最近では、上腹部痛で来られる方は胃カメラだけではなく腹部エコーも合わせて検査をしています。膵臓は特に症状のない時点でいかに早く見つけるかということが大きな課題ですね。


膵臓がんの増加についてですが、増えていることを実感します。がん統計では、膵臓がんにより亡くなる方は、男女合わせて4番目となっています。アメリカでは、10年後この数はさらに増えるのではないか、死亡者数が肺がんについで2番目になると言われており、日本もその傾向になると考えています。

水野
膵臓がんが増える要因は何ですか。


胃カメラや大腸カメラは多く執行されており、胃がん・大腸がんは早期発見されることが多くなりました。また内視鏡や外科的治療、さらに化学療法の進歩も加わり、生存率が上がりました。
その一方、膵臓がんは早期発見が難しく、エコーで見つけた時には進行してしまっている、という場合が多くあります。

水野
おっしゃる通りですね。

課題として挙げられた膵臓がんの早期発見ですが、2㎝以下で見つけると5年生存率が50%、更に小さい1㎝以下で見つけると80%程度となっています。

水野
早期発見のためには、腹部エコーなどのスクリーニング検査が重要ですね。症状があって検査するというより、侵襲性の少ない検査なので消化器内科に来られている方や膵臓がんのリスクのある糖尿病の方は1年に1回定期的なエコーが出来ればいいと思います。
糖尿病のコントロールが悪い方等は、その時点で実施してもいいかもしれません。

当院 林診療科部長 写真

林診療科部長


私も同意見です。お腹のエコーは膵臓がん自体を見つけようと思うと見つけにくいのですが、膵管が太くなっているというような間接所見を見つけていただくことが、膵臓がんの早期発見に繋がります。
また、糖尿病の新規発症や悪化というのも、膵臓がんの発症因子と言われていますので、そういう方を中心にお腹のエコーをしていただくと膵臓がんの早期発見に結びつくのではないかと思います。

水野
エコー検査ではガスの影響を受けるので体尾部の病変を見つけるのが難しいこともありますが、主膵管が拡張しているかどうかは確認しやすいです。
話は変わりますが、エコーで悩むのが膵嚢胞です。単純な嚢胞なのか、膵管内乳頭粘液性腫瘍(以下、IPMN)なのか、最終的には超音波内視鏡検査やCT、MRI検査も含めて施行しないとわからないのですが、膵嚢胞を見つけた時、小さな嚢胞を東部医療センター(以下、東部)に紹介してもよろしいでしょうか。


最近は画質が良くなって、小さな嚢胞も見つけることが出来る様になってきています。これをフォローしていいのか、大病院を紹介した方がいいのかという事で悩まれるかと思います。ですが、嚢胞のサイズにこだわらず、膵嚢胞を見つけた時点でご紹介いただければ、当院でMRIやMRCPが撮れます。これらの画像情報により膵嚢胞の状態をさらに詳細に把握し、追加の造影CTや超音波内視鏡を検討します。

水野宏胃腸科内科 水野院長

水野院長

水野
東部にご紹介した方がいい嚢胞の形状、大きさ等基準はありますか。


増悪傾向にある嚢胞、膵管自体が太くなる、といった所見が見受けられるようであれば専門施設がいいと思います。
ただし、共同利用でMRIのオーダーをいただくと、放射線科読影医がそのレポートを併せてお返ししているので、膵管拡張や嚢胞のサイズが去年との比較で増悪傾向であれば、その時点で消化器内科にご紹介いただければと思います。

水野
主膵管型のIPMNだと、径も太くなっていてわかりやすいのですが、分枝型のIPMNは単純の嚢胞なのかエコーだけでは判断しづらいところもあります。しかし、それが膵臓がんの早期発見につながるきっかけになるかもしれないので、そこを連携しながらやった方がいいと考えています。  
ただ、患者さんには超音波内視鏡が楽にできるかという不安がありまして、検査時に鎮静はされていますか。

 
超音波内視鏡の直径は14mmほどあり、検査に30分ほどかかりますのが、その間、鎮静しています。

水野
それはありがたいですね。患者にとってもそこが躊躇されるところです。
もちろん早期発見に越したことはないのですが、ステージ分類でⅠ期、Ⅱ期の早期で見つけた場合、そのまま東部で膵臓のオペをしていただけますか。
  

外科に肝胆膵を専門とする医師がおり、積極的に手術をしています。カンファレンスも毎週行っており、スムーズに外科への紹介が可能です。
また、今年の4月から化学療法を専門とする薬剤師が入職しました。化学療法の適応、さらに副作用が出た時の対応もしますので、医師だけでなく薬剤師、コメディカルの皆さん方の協力を得ながら、外来、入院の化学療法が施行可能です。

水野
積極治療ができる間は東部で診ていただき、抗がん剤治療で食欲がなければ私達かかりつけ医の方で点滴をする、普段の生活に補充できることがあればかかりつけ医がそこをサポートできればいいなと思っています。
また、体調が悪くなってくると夜中に急変することもあるのですが、東部は救急体制もしっかりしているので安心感があります。
東部では、この先膵臓がんの早期から末期になるまで見ていただける安心、ここで完結できる可能性があるっていうのは強みですね。そこにかかりつけ医が普段の調子が悪いときに往診も含めてサポートしたいと考えています。なので、内科外科それから救急、看護師たちの体制、ケースワーカーや緩和に向けての治療ができるようなサポート体制、そしてかかりつけ医と1人の患者に対して多職種のチームでみると、患者もこの病院で自分の病気を治していけるという安心感にも繋がってくると思います。


東部での外来は週1、2回ぐらいになってしまうので、その外来診療の間に、かかりつけの先生に見ていただけるということは、非常に心強いです。

水野
私達の使命は「いかに早く見つけるか」で、腹部エコーを行い患者さんの膵臓もしっかり診て、少しでも異常を疑う主膵管拡張や嚢胞があったときには速やかに紹介して、何もなかったらフォローアップはまた私達の方に戻していただく。この連携がうまくできればいいなと考えています。これからもよろしくお願いします。


私もそう思います。膵臓、消化器に限らず病気全般に役割分担ですね。本日は貴重なお話を、本当にありがとうございました。

◆ 次号では、連携医の江口医院 江口秀史先生をお招きし、小児科 服部診療科部長との対談を予定しています。

協力いただいた連携医の紹介

地下鉄アナウンスでおなじみの今池駅4番出口すぐ

水野宏胃腸科内科

名古屋市千種区今池4丁目14-3
TEL 052-733-0300 
院長 水野 真理

水野宏胃腸科内科 QRコード

東部医療センター病院紹介

極細径の膵管内内視鏡にて、診断・治療が可能です

 胆道(胆管・胆嚢)や膵臓の疾患において、これまではCTやMRI以外では胆管と膵管の出口である十二指腸乳頭から造影剤を胆管や膵管に直接注入してレントゲン下に診断する方法(内視鏡的逆行性胆管膵管造影:ERCP)が一般的でした。
 近年、直径3.6㎜の極細径胆道・膵管鏡が開発され、乳頭から胆管(通常7-11㎜)や膵管内(通常3-4㎜)に挿入し病変観察や組織採取が可能になり、ERCPに比べ、確定診断や進展度診断などが的確に行えます。
 さらに診断のみならず、外科治療を施行していた巨大胆管結石の治療も可能です。当院では胆道・膵臓学会の指導医(複数名在籍)により、この手技を施行しております。

極細径胆道・膵管鏡

極細径胆道・膵管鏡

診断・治療中

診断・治療中

ヘルシーレシピ~栄養管理科~

当院の管理栄養士が、栄養やカロリーを考慮したヘルシーで美味しいレシピをご紹介!ご家庭にある材料で簡単に作ることができるレシピです。是非お試しください♪

トマトの冷製茶碗蒸し

トマトの冷製茶碗蒸し

 ★ 栄養量(1人分)


 エネルギー        64kcal
 たんぱく質        5.0g
 脂質           2.6g
 炭水化物         4.5g
 塩分           0.6g
材料(2人分)
卵・・・・・・・・50g 1個
トマトジュース・・100ml
         1/2カップ
白だし・・・・・・5ml 小さじ1
水(1)・・・・・50ml 
          1/4カップ
〈トッピング〉
オクラ・・・・・10g  1本
長芋・・・・・・20g  1㎝

〈A〉
ポン酢・・・・・10ml 小さじ2
白だし・・・・・5ml  小さじ1
水(2)・・・・・30ml 大さじ2

粉ゼラチン・・・1g 小さじ1/3
作り方
①ボールに卵を割りほぐす。
②①にトマトジュース、白だし、水(1)を加えて混ぜ合わせる。
③茶碗蒸しの容器に②を濾しながら注ぎ、アルミホイルで蓋をする。
➃③を布を敷いたフライパンに並べる。器の半分程度の高さまでフライパンに水を注ぎ、中火にかける。沸騰したらフライパンに蓋をして弱火で10分加熱し、火を止めてそのまま10分蒸らす。
⑤粗熱が取れたら、冷蔵庫に入れて冷やす。


〈トッピング〉
⑥耐熱容器にAを入れて、電子レンジで40秒加熱し、粉ゼラチンを入れて、かき混ぜ、粗熱が取れたら冷蔵庫に入れて冷やし固める。
⑦固まった⑥をフォークで粗くくずす。
⑧オクラはヘタの先端とガクを取り除き、電子レンジで40秒加熱、長芋は皮を剥き、それぞれ1㎝角に切る。
⑨冷えた茶碗蒸しに、⑦、長芋、オクラの順でトッピングする。
♪ ポイント ♪
ひんやりと冷たい茶碗蒸しは、食欲がない時にもおすすめです。
暑い日のたんぱく質の補給にぴったりな1品です。
長芋とオクラのシャキシャキ食感も楽しめます。
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