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東部医療センター広報誌「風の道」

風の道vol.36(2024年3月発行)



よりよい医療を目指して ~東部改革~

今回の東部医療センター広報誌「風の道」は産婦人科の専門医としてご活躍されています連携医のきくざかクリニック 鈴森謙次院長をお招きし、当院の産婦人科 中山健太郎診療科部長・教授、村上勇特任教授と対談していただきました。対談では、産婦人科医療の現状、当院との病診連携の在り方や当院での医療体制について意見交換をいたしました。

:きくざかクリニック 鈴森院長
:当院産婦人科 村上特任教授
:  同 上   中山診療科部長

集合写真

村上 
本日は宜しくお願い致します。名古屋市立東市民病院の頃から、きくざかクリニックさんからは患者さんのご紹介を多数いただいており、現状に至ります。私がこちらに赴任した当初は悪性腫瘍も一般診療として行っていましたが、良性の腹腔鏡手術が多くなり、悪性疾患には手が回らなくなってしまいました。現在は特に子宮頸部異形成(以下、異形成)に対するレーザー治療という、悪性になる前の段階での治療を積極的にご依頼いただいています。もちろん良性の子宮筋腫、卵巣腫瘍もたくさんの患者さんを抱えておみえですので、手術の段階で送っていただき腹腔鏡手術をさせていただいております。対応可能な症例の治療件数もご紹介いただくおかげで増えていると思います。
中山先生は東部医療センター(以下、東部)に赴任されていかがですか。
中山 
当院は良性腫瘍に関して地域の信頼が非常に厚い病院であると感じております。毎日のように巨大筋腫の手術を扱っており、他院では開腹手術で行う手術を内視鏡手術で行っており、内視鏡手術の技術というのはとても高いと思います。悪性腫瘍に対する低侵襲な治療も積極的に行っていくことが出来れば、今後さらに高みを目指せるかと思います。

鈴森 
わたしは大学時代より婦人科に特化してがんの研究および臨床を行っていました。昔はがんの研究をやりたくても取っ掛りが無かったので非常に苦労しました。しかし、ようやく癌研究会付属病院に短期派遣をさせてもらい、当時新薬であったシスプラチンの使い方、特にハイドレーションの方法を学びました。また、ヌードマウスを利用し卵巣癌などの婦人科がんに対して効果の期待できる、新たな薬物について研究したり、CAP療法(サイクロフォスファミド、アドリアマイシン、シスプラチンの3剤併用化学療法)を学び、動脈注入療法など様々な治療にも挑戦しました。
加えて、卵巣癌のヌードマウスを作り、当時新しかったアドリアマイシンやシスプラチンなどを使用し、どの薬剤が効果的か研究を行いました。さらに、当時傍大動脈リンパ節についても外科の友人に指導してもらいながら、多くの傍大動脈リンパ節の郭清を行っていました。

きくざかクリニック 鈴森院長

鈴森 院長

中山 
非常に早い段階から様々な先進的な治療に取り組まれていたのですね。

鈴森 
ありがとうございます。
中山先生は非常に広い分野を対応していらっしゃるのですね。先日子宮脱の手術を泌尿器科にお願いしたら中山先生がご担当だと伺い、悪性腫瘍以外も対応していただけるのかと驚きました。
中山 
内視鏡手術は全般に実施させてもらっています。以前の病院では、腫瘍グループに所属し良性・悪性に関わらず手術を行っておりました。また、骨盤臓器脱や子宮内膜症にも対応が可能です。是非ご紹介いただければ対応させていただきます。

村上 
中山先生が着任して、骨盤臓器脱等、当院での対応可能な領域が広がりました。

鈴森 
そうなのですね。ところで、東部ではがんに対する化学療法についてはどのように取り扱われていますか。

当院 中山診療科部長 写真

中山診療科部長

中山
手術だけでなく、化学療法も重要視しています。卵巣がんについては近年維持療法が主流なので、積極的に取り入れていく必要があると考えています。また、子宮頸がん、子宮体がんについてもICIs(免疫チェックポイント阻害薬)を中心としたレジメンにシフトしていく予定です。特にこのICIsは、甲状腺の障害など化学療法とは副作用の出現が大きく異なるので、副作用への対応を医師や看護師などスタッフ全体でWebを利用し勉強会を行いながら取り組んでいく予定です。
鈴森
手術以外にも積極的に取り組まれているのですね。ところで、最近、当院ではコルポスコープ(腟拡大鏡)を多く行っているのですが、異形成が出た場合の受け皿が少ないのが悩みです。現在当院ではHSIL/CIN3(高度異形成・上皮内がん)が確認できた段階で東部に紹介して子宮膣部円錐切除術を行ってもらうという流れで診療していますが、時々他病院から当院に送られてくることもあります。そのような症例でも東部で受け入れていただけますか。また、当院でフォローしている手術の適用が無いHPV(ヒトパピローマウイルス)のハイリスク患者等も受け入れていただくことは可能でしょうか。

中山 
もちろんです。ぜひご紹介いただければ、受け入れさせていただきます。HPVのハイリスク患者についてもご紹介いただければ外来で管理させていただきます。また、そういった方に早期にレーザーで治療をすることも可能です。

鈴森 
そうですか。異形成も受け入れてくれると分かって安心しました。ただ異形成の患者さんは、年齢の若い働く世代の患者さんが多いので、受診する時間帯が制限され夜でも受診できる開業医を受診する場合が多くあるため、分担が必要かもしれません。また、細胞診について少し難しい話になりますが、異形成なのか、それともCIS(子宮頸部上皮内腫瘍)の時に免疫染色のKi67(細胞増殖能マーカー)やP16(ヒトパピローマウイルス関連頭頸部扁平上皮癌の代理マーカー)が必要なのか、そもそも検査の必要性はあるのか迷うことがあるのですが、それについてはどうお考えですか。

村上特任教授

村上特任教授

中山 
P16については実施した方が良いと思います。P16は実施している病院が増えてきているように感じます。Ki67については場合にもよりますが必ず必要というわけではないと考えています。

村上 
鈴森先生は以前の日母分類(日本産婦人科医会が考案した子宮頸部細胞診の評価を示した分類)の頃からベセスタ分類(国際的な評価分類)を導入されていますよね。当院の病理医は免疫染色についても詳しく検査してくれます。
鈴森 
東部で詳しく細胞診が出来ると聞き、安心しました。これからは妊婦さんの子宮頸部細胞診も東部にお願いしようかなと思います。また、不妊症を専門とする開業医は、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)を緊急で受け入れてくれる病院があると安心だと思います。

中山 
OHSSや採卵後の炎症ですね。私も不妊症専門クリニックの需要があると感じています。不妊治療も緊急時の受け皿がないと安心して治療が出来ないと思うので、そのような場合には当院できちんと対応させていただきます。

村上 
異形成、がんや骨盤臓器脱等幅広い患者さんを積極的に受け入れさせていただきますので不安な時はいつでもお声がけ下さい。さらに、高難度手術にも取り組んでいく予定です。これからもお気軽にご紹介いただければと思います。
本日はありがとうございました。
◆次号では、連携医のちくさ病院 石黒太志副院長をお招きし、循環器内科 和田診療科部長との対談を予定しています。

協力いただいた連携医の紹介

きくざかクリニック

名古屋市千種区菊坂町1丁目4番 グリームオブ覚王山2階

TEL  052-759-1551 
院長 鈴森 謙次


東部医療センター病院紹介

産婦人科で子宮がんの腹腔鏡下・ロボット手術が可能になりました。

2023年9月より婦人科腫瘍専門医2名が着任し、婦人科悪性腫瘍の治療が可能となりました。早期子宮体癌、子宮頸癌に対する腹腔鏡下あるいはロボット支援で行う低侵襲手術を施行しています。さらに、若年子宮頸癌に対する妊孕性温存のための広汎子宮頸部摘出術 ( トラケレクトミー ) も腹腔鏡下で可能であり、子宮機能を保持する自律神経子宮枝温存術式も世界に先駆け開発しています。
また、PARP阻害剤(損傷したDNAを修復する酵素の一つが機能することを妨げる薬剤)、免疫チェックポイント阻害剤、マルチキナーゼ阻害剤を用いた最新の薬物療法も導入し、施行しています。研究体制を更に強化しました。白血病等の化学療法や婦人科領域のがんに対するロボット手術などにも、今後順次対応してまいります。

腹腔鏡下手術(子宮体癌)

ロボット手術

ヘルシーレシピ~栄養管理科~

当院の管理栄養士が、栄養やカロリーを考慮したヘルシーで美味しいレシピをご紹介!ご家庭にある材料で簡単に作ることができるレシピです。是非お試しください♪

お麩ラスク

お麩ラスク

 ★ 栄養量(10個あたり)
エネルギー 62kcal
たんぱく質 1.1g
脂質 5.3g
炭水化物 7.0g
塩分 0g
材料(40個分)
小町麩 40個
無縁バター 25g
天然甘味料
(ラカント顆粒)
20g
抹茶(お好みで) 少々
作り方
①天然甘味料と抹茶は混ぜ合わせておく。
②耐熱容器にバターを入れ電子レンジで溶かす。
➂に小町麩を入れて絡め、1を加えて全体にまぶす。
➃陶器の皿に➂を重ならないように並べ、トースターで約3分焼く
※焼き始めて2 ~3分で焦げ目がついてくるので、 焦げすぎないよう焼き時間にご注意ください。
♪ ポイント ♪
低カロリー、低糖のおやつです。
当院で開催された11月14日の世界糖尿病デーのイベントでも紹介されました。
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