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東部医療センター広報誌「風の道」

風の道 Vol.31(2022年8月発行)



より良い医療を目指して ~東部改革~

地域医療機関との連携の深化を基軸とした東部医療センター広報誌「風の道」。リニューアル第二弾は糖尿病の専門医としてご活躍されています連携医のソレイユ千種クリニック 木村院長と とみなが内科 富永院長をお招きし、当院の内分泌・糖尿病内科 髙木診療科部長と対談していただきました。対談では、糖尿病治療において当院に対し期待することや当院との連携の在り方についてご意見をいただきました。
:とみなが内科 富永院長        
:当院内分泌・糖尿病内科 高木診療科部長
:ソレイユ千種クリニック 木村院長

髙木
本日は先生方と東部医療センターに期待することや地域の先生方との連携の在り方についてお話しさせていただいて、当院が今後も地域の皆様の診療に貢献していくための参考にさせていただきたいと思います。
木村
糖尿病専門クリニックでは基本的に糖尿病診療は外来で完結する中で、東部医療センターにご相談する場合というと、まず低血糖やケトアシドーシスといった急性疾患です。我々は24時間対応できるわけではないので、スムーズな連携をとって急性疾患に対応していきたいと考えています。
また、紹介によって担当医師や治療環境が変わることで患者さんはすごく不安な気持ちになることもあります。さらに、患者さん個々の事情やご自身の治療に対する考え方もありますので、東部医療センターには安心して紹介できる環境づくりと患者さん一人一人への柔軟な対応をお願いしたいです。このような急性期病態の場合、退院後の当院診察時に初めて入院治療を受けられたことが分かることがあります。場合によっては、これまでの外来での治療が入院中に大きく変更になっていたという事もあるので、常に風通しの良い連絡連携をお願いしたいです。まずは地域医療連携センターから入院報告のFax1本でも良いかと思います。

次に合併症に関することです。目や腎臓の合併症に関しては、基本的に当院で診察していますが、循環器系合併症ではリスクを考えると早期に専門医の診察や検査が必要だと考えています。循環器系合併症を軸にした合併症外来の充実をお願いしたいです。
地域医師会の一医療機関として思うことは、この地域のかかりつけの先生方、特に非専門の開業の先生方が気楽に紹介できるような、地域に向けた透明度の高い教育入院プログラムなどもぜひ確立していただきたいと思います。
髙木
いろいろなご提案を頂き、ありがとうございます。
循環器領域の合併症をはじめ、内分泌・糖尿病内科が窓口になり、系統的に検査し、紹介元に結果をお返しする。その後も、一定期間ごとに検査を行う外来パスのような連携があると患者さん、先生方どちらにもいいですね。
当院の今年度の取り組みとして糖尿病教育入院パス・地域連携パスを充実させていきます。当院の取組みをホームページ上に公開しますのでご活用いただきたいと思います。
木村
あと、糖尿病の治療について病診連携の研究会を行い、今の時代に合った治療の流れをこの地区で啓発することがすごく必要だと思っています。街の開業医がどういった情報が欲しいのかを敏感に感じ取って、非専門の地域の医師にわかりやすく発信できる、面白い講演会をやっていただきたいと思います。
例えば、症例ベースでもできるような形がいいと思います。困った症例や、紹介患者さんがその後どういった経緯をたどり、どういった結果になったかをみんな知りたいと思います。
経緯や結果などを分かりやすくお伝えいただくと、病院紹介する際に東部医療センターにお願いしようという気持ちにもなるのではないかと思います。
髙木
ありがとうございます。続いて富永先生にもお話を伺いたいと思います。
富永
木村先生のお話にもありましたが、まずはクリニックでは対応が難しい急性代謝疾患で緊急を要する患者さんをお願いしたいです。また、昨今なかなかコロナで難しくなりましたが、教育入院で合併症などを網羅的に調べて頂けると、大変助かります。
他にも、甲状腺の細胞診や、二次性高血圧、副腎疾患等の負荷試験を要するもの、内視鏡検査などといったクリニックの設備では難しい検査や診断、そして手術などを東部医療センターには期待しています。あと、症例検討については複雑な症例、正解が無いような症例を協議したいです。他の先生方の様々な考えを共有し議論する機会がこの2年間ですごく減っているので、東部医療センター主催の会を設けていただけると嬉しいですね。
地域連携パスに話が戻りますが、パス立ち上げに参加していたことがあるのですが、結論から言うとなかなか患者さんのメリットにならないこともあり、糖尿病の地域連携パスが難しいことを実感しました。東部医療センターではどのようにお考えですか。
髙木
地域連携パス導入の場合、病態・合併症を評価した後に紹介元の病院にお戻しする流れを考えています。地域の先生に診ていただくというスタンスが必要だと思います。
木村
パスというのはいろんな人に均一にサービスを提供することが目的ですが、患者さんは多種多様なニーズをもっています。ニーズに応じたパスならば患者さんにとっても医療関係者にとっても負担が少なく、開業医、基幹病院、患者さん三者にメリットがあるwin-win-winの関係ができると思います。
髙木
今までは一律に教育入院という名称でしたが、ニーズにお応えできるような入院、診療パスの構築を目指して検討して参ります。本日は貴重なご意見をいただきありがとうございました。

今回ご協力いただいた連携医のご紹介

ソレイユ千種クリニック

ソレイユ千種クリニック
名古屋市千種区千種2-22-1
電話 052-744-3201
院長 木村 那智
医院ホームページはこちら

糖尿病・甲状腺とみなが内科

糖尿病・甲状腺とみなが内科
名古屋市千種区豊年町14-4
電話 052-711-5100
院長 富永 隆史
医院ホームページはこちら
次号では、連携医の井上内科クリニック 井上夏夫先生をお招きし、循環器内科 山下純世診療科部長との対談を予定しています。

東部医療センター病院紹介

糖尿病教室

当院では毎月、1週間のプログラムによる「糖尿病教室」を行っています。
医師をはじめとして、薬剤師・看護師・検査技師・理学療法士・管理栄養士と多部門が連携して患者教育にあたっています。
コロナ禍によりしばらく実施を見合わせていましたが、今年度は従来通り複数の診療科の医師の講義や歯科受診を実施して、合併症のリスクなどについても知識を得られるプログラムの再開を目指しています。
また、糖尿病の食事療法を楽しみながら学んでいただける機会として、今池のガスビルをお借りして実施していた料理教室の再開も検討しています。

糖尿病教室日程表

ヘルシーレシピ ~栄養管理科~

当院の管理栄養士が、栄養やカロリーを考慮したヘルシーで美味しいレシピをご紹介!ご家庭にある材料で簡単に作ることができるレシピです。是非お試しください♪

焼魚の和風ドレッシング

栄養量(1人分)
175kcal

たんぱく質…18.2g
脂質…………5.3g
炭水化物……5.3g
塩分…………1.2g
食物繊維……0.5g
材料(2人分)
鮭(1切れ80g)…2切れ
塩……………………少々
サラダ油……………適宜
大根…………………60g
だし汁………………10ml
白だし醤油…………大さじ1
砂糖…………………大さじ2/3
酢……………………大さじ2/3   
カイワレ大根………10g
作り方
鮭に塩少々を振り、少量のサラダ油を引いたフライパンで焼く(魚焼きグリルで焼いても良い)。
大根はすりおろして水気を切る。
だし汁、白だし醤油、砂糖、酢と大根おろしを混ぜドレッシングを作る。
皿に鮭を盛りつけてドレッシングをかける。
カイワレ大根を飾る。
♪ポイント
鮭に大根おろしの入った和風ドレッシングをかけました。
油を使わないので、低カロリーでさっぱりとした夏向きの献立です。良く冷やしてお召し上がりください。
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