局所進行頭頸部扁平上皮癌に対する強度変調陽子線治療による晩期有害事象低減効果に関する多施設共同臨床試験
① 研究課題名
局所進行頭頸部扁平上皮癌に対する強度変調陽子線治療による晩期有害事象低減効果に関する多施設共同臨床試験(jRCT s032210291)
② 研究の目的
陽子線を用いた強度変調陽子線治療が、X線を用いた強度変調放射線治療よりも副作用軽減の点でどの程度優れているのかを調べるための臨床研究になります。また、将来的に保険給付の対象とするべきかどうかを判断するためにデータが利用されます。
③ 研究期間
この臨床研究の総研究期間は研究開始が公示されてから6年8か月です。患者さんの臨床試験への登録は3年6か月、治療期間が2か月で、治療後の状況を観察する期間が2年、結果の解析に1年、研究の結果を公表するまでの期間に3年を予定しています。
④ お問い合わせ先
研究事務局 | 診療科 | 研究責任者 |
名古屋市立大学医学部附属西部医療センター 住所:〒462-8508 愛知県名古屋市北区平手町1丁目1-1 |
陽子線治療科 | 荻野 浩幸 電話番号:052-991-8121(代表) |
⑤研究の方法
局所進行頭頸部扁平上皮がんのうち、中咽頭がん、下咽頭がんならびに喉頭がんと診断された患者さんが対象(中・下咽頭及び喉頭の扁平上皮がんの一部が対象)となります。治療法は強度変調陽子線治療です。この研究では、用いる放射線がX線から陽子線に変更になる以外は、通常の強度変調放射線治療を受けていただくのと変わりありません。治療期間は1日1回、原則として平日のみ、週5回連続して放射線治療を行うこととし、合計7週間前後を予定しています。また、陽子線治療中に、化学療法を同時に併用します。併用する化学療法の薬剤としては、シスプラチンが最も効果的と考えられており標準治療として確立していますので、本試験ではシスプラチンを使用します。
放射線治療だけ、あるいは化学療法のみでは十分な効果が期待できないため、この臨床研究では放射線治療に上記の化学療法の併用で治療を行います。具体的な入院期間などについては、担当医にご確認ください。
放射線治療だけ、あるいは化学療法のみでは十分な効果が期待できないため、この臨床研究では放射線治療に上記の化学療法の併用で治療を行います。具体的な入院期間などについては、担当医にご確認ください。
⑥ 研究成果の公開
この研究は臨床研究として登録されています(jRCT s032210291)。臨床試験の登録先はjRCTであり、jRCTのホームページで公開されています。また、この臨床研究の結果は、jRCTで公開される予定です(jRCTのウェブサイトを参照してください)。
⑦ 個人情報の保護
この臨床研究に参加されますと、個人情報と診療情報に関する記録の一部は当院の他、電子的情報収集システムに保管されます。当院と電子的情報収集システムとのやり取りの際には、あなたのお名前ではなく登録番号を使用します。登録番号はその後に行われる調査の際、担当医が転勤した場合でも、臨床研究に参加していただいているあなたの情報を適切に管理するため、大変重要な情報となります。これらの情報が外部に漏れたり、臨床研究の目的以外に使用されたりすることはありません。
⑧利益相反
臨床研究における利益相反とは、研究者が企業等から経済的な利益(謝金、研究費、株式等)の提供を受け、その利益の存在により臨床研究の結果に影響を及ぼす可能性がある状況のことをいいます。
この研究は、日本医療研究開発機構委託研究開発費を資金源として実施します。この他に、特定の団体からの資金提供や医療機器や試験薬の無償提供などは受けておりませんので、研究組織全体に関して起こりうる利益相反はありません。
この研究は、日本医療研究開発機構委託研究開発費を資金源として実施します。この他に、特定の団体からの資金提供や医療機器や試験薬の無償提供などは受けておりませんので、研究組織全体に関して起こりうる利益相反はありません。