令和2年度 名古屋市立東部医療センター 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 187 145 300 418 733 901 1307 2541 2272 727
令和2年度中に当院を退院した患者さんを年齢階級別に集計しました。退院患者さんの年齢構成を見ると、その病院の特徴をある程度知ることができます。
(年齢は入院した時点の年齢です。尚、24時間以内に死亡された方、自賠責、労災、自費の方は集計対象外となっています。)
当院は平成30年2月より、救命救急センター(三次救急指定病院)として重症度及び緊急性がともに高い患者さんを広く受け入れております。
中でも高齢化社会を背景に高齢者搬送件数の増加が著しく、当施設においても入院に占める高齢者の割合が近年飛躍的に増加傾向となっており、70歳以上の入院割合が58%と高くなっております。
当院が脳卒中、循環器系疾患、呼吸器系疾患、外傷性疾患等、比較的ご高齢の患者さんに多い疾患を中心に入院診療を行っていることを表すと同時に、当該疾患の入院診療が増加しつつあることも示しています。
当院は地域医療支援病院の役割を担っております。かかりつけ医の先生方のところに通院中の患者さんに急性期医療が必要になった時には当院で加療をさせていただき、回復後は再びかかりつけ医の先生方に慢性期治療をお願いし、また病状が悪化したときには当院で加療させていただく。このような循環型地域医療の拠点として、今まで以上の役割を果たしたいと存じております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺がんに対する気管支ファイバー等による検査 72 2.93 3.39 0 71.15
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎に対する治療 39 20.51 20.51 20.51 86.54
040040xx99040x 肺がんに対する化学療法 28 12.75 9.42 3.57 71.14
040110xxxxx0xx 間質性肺炎に対する治療 21 27.57 18.61 14.29 75.48
040040xx9905xx 肺がんに対する化学療法(カルボプラチン+パクリタキセル) 20 25.5 19.51 0 69.65
【診療科特徴】
肺炎、肺の悪性腫瘍の症例が多くなっています。肺の悪性腫瘍の症例の中では、確定診断のための肺生検や気管支鏡検査を実施する症例が一番多くなっています。
また、当院では肺炎症例が多く、気管支炎、肺炎、気管支拡張症などの感染性肺疾患、肺気腫、慢性気管支炎などの慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息などのアレルギー疾患、間質性肺炎、サルコイドーシスなどのびまん性肺疾患、胸膜炎、自然気胸などの胸膜疾患など、呼吸器疾患全般にわたって対応しています。
肺癌については院内の外科や放射線治療科と協力し、集学的な治療を行っています。また、化学療法につきましては入院・外来とも年々増加しております。
消化器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 大腸良性腫瘍に対する内視鏡手術 249 2.9 2.66 0.4 67.99
060340xx03x00x 胆管結石、胆管炎に対する内視鏡手術 93 10.53 9.53 2.15 76.47
060102xx99xxxx 憩室性疾患に対する治療 62 7.74 7.74 0 65.92
060210xx99000x イレウス疾患に対する治療 54 9.69 9.08 5.56 71.89
060140xx97x0xx 急性出血性胃潰瘍に対する緊急消化管止血術 42 12.69 10.83 11.9 72.33
【診療科特徴】
当科では、消化管、胆道、膵臓、肝臓など、あらゆる領域の消化器疾患に対し、各種画像診断および最新の内視鏡を駆使した正確な診断と、より低侵襲な治療を目指しております。また、救急救命センターに搬送される急性疾患に対しても24時間365日迅速対応できる体制をとり、チーム一丸となり日々全力で診療に当たっております。

【診療科実績】
◇消化管◇
・大腸ポリープに対しては安全性を優先して入院での内視鏡的ポリープ切除術を行い、食道癌、胃癌、大腸癌に対しては最新の内視鏡による、拡大観察、画像強調観察(NBI; Narrow Band Image etc.)などで早期発見と精度の高い診断を行っております。特に早期癌に対してはESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)による治療を積極的に行い、より低侵襲で確実な治療を実践しています。また、消化器外科との連携も良好であり、手術適応の場合は速やかに手術へ移行します。手術不能例に対しても状態に応じた化学療法や放射線療法といった最善の治療を選択します。
・近年増加している逆流性食道炎(GERD)や機能性消化管障害(FD)に対し、病状に応じた薬物療法を選択し、胃十二指腸潰瘍や慢性胃炎に対するピロリ菌の除菌療法も積極的に行っております。
・潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患(IBD)に対しては、内視鏡などによる正確な診断の後、ガイドラインに準じた適切な治療を行います。難治例に対してはステロイド、各種生物学的製剤(抗TNFα抗体製剤など)、免疫調整剤、白血球除去療法など集学的治療を行っております。
・稀な小腸の疾患に対しても、カプセル内視鏡やダブルバルーン小腸内視鏡による診断および治療も行っております。 

◇胆道・膵疾患◇
・胆石症、特に総胆管結石に対しては内視鏡的十二指腸乳頭切開術(EST)もしくは内視鏡的バルーン拡張術(EPBD)を施行後に、バスケットやバルーンカテーテルを用いて内視鏡的に結石除去を行います。
・胆道癌や膵癌による胆道狭窄に対しては、胆汁の流れを確保するためのプラスチックや金属のステント留置を行い、黄疸や肝機能障害を改善し、可能であれば手術や抗癌剤治療へ移行します。膵嚢胞性病変、膵管や胆管の拡張、胆嚢の壁肥厚などに対してはCT、MRIに加え超音波内視鏡(EUS)による精密検査を行っております。
・膵腫瘍や消化管粘膜下腫瘍などに対しては超音波内視鏡下吸引穿刺生検(EUS-FNA)による組織診断も積極的に行い、更にはEUSを用いた、膵仮性嚢胞、胆管、胆嚢などに対するドレナージ術も行っております。

◇肝疾患◇
・ウイルスやその他様々な原因で生じた急性肝炎や慢性肝炎の精査および加療を行い、B型肝炎に対しては核酸アナログ製剤やインターフェロンを用いた治療、C型肝炎に対しては最新のDAA製剤(Direct Acting Antivirals)による治療を積極的に行っております。
・肝細胞癌に対しては、ラジオ波焼灼療法(RFA)による治療の他に、放射線科と連携して肝動脈化学塞栓療法(TACE)も施行しております。胃食道静脈瘤に対しては内視鏡治療(EVL, EIS)やカテーテル治療(BRTO)も行っております。
循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈に対する経皮的カテーテル心筋焼灼術 180 6.56 4.95 0.56 70.29
050130xx9900xx 心不全対する治療 116 18.25 17.23 10.34 85.39
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患に対するカテーテル手術 81 4.53 4.44 2.47 72.35
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患に対するカテーテル検査 77 2.31 3.07 0 72.61
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞に対する緊急カテーテル手術 62 11.23 12.09 3.23 68.6
【診療科特徴】
・当科においては24時間体制で診療対応しています。心臓カテーテル検査・治療は迅速に対応いたします。
・日帰りカテーテル検査を導入しています。
・急性心筋梗塞、狭心症のカテーテル治療を行います。
・下肢閉塞性動脈硬化症等の末梢血管へのカテーテル治療を行います。
・心房細動、上室頻拍、心室頻拍など頻脈性不整脈のカテーテル治療を行います。
・徐脈性不整脈のペースメーカー治療を行います。
・心室頻拍、心室細動に対する植え込み型除細動器の治療を行います。
・重症心不全に対する両心室ペーシング治療を行います。
・睡眠時無呼吸症候群の診断・治療を行います。
・心臓血管外科と連携し、虚血性心疾患、大動脈疾患、末梢血管疾患、心臓弁膜症、不整脈、心不全、先天性心疾患の診断・治療を行います。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
14010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 76 5.5 6.13 19.74 0
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし 10 6.1 11.19 20 0
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症に対する治療 5 7.6 13.00 0 0.2
140010x197x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術あり 手術・処置等2なし 5 6.8 8.37 20 0
150070x1xx01xx 川崎病(2歳未満)に対する免疫グロブリン療法 4 6.75 10.15 25 0.5
【診療科特徴】
 新生児期から中学校3年生までの幅広い小児疾患を対象に、外来及び入院診療にあたっています。また、総合病院である利点を生かし、耳鼻科・皮膚科・眼科など他科と連携し、迅速で総合的な診療ができるように努めています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上)に対する腹腔鏡下ヘルニア手術 70 4.23 4.86 1.43 69.79
060150xx03xxxx 虫垂炎に対する腹腔鏡下虫垂切除術(膿瘍形成伴わない) 59 4.47 5.44 0 39.39
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)悪性腫瘍に対する腹腔鏡下結腸悪性腫瘍手術等 42 18 16.19 0 76.14
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など)も対する腹腔鏡下胆嚢摘出術 33 6.21 6.41 0 60.94
060150xx02xxxx 虫垂炎に対する腹腔鏡下虫垂切除術(膿瘍形成伴う) 33 10.48 9.76 0 55.27
【診療科特徴】
◇消化器外科◇
・消化器外科領域では腹腔鏡下手術を積極的に取り組んでいます。対象疾患は多岐にわたります。
良性疾患である胆石症、鼠径ヘルニア、脾臓の疾患、悪性疾患である胃癌や大腸癌(直腸癌を含む)、食道癌などです。さらに緊急手術が必要な急性虫垂炎や急性胆のう炎、腸閉塞、腹膜炎に対しても腹腔鏡下手術で対応しています。
これらの緊急手術に対応するため、外科医だけでなく麻酔科医や手術室の看護師スタッフの協力を得て、24 時間体制を敷いています。腹腔鏡下手術の適応は、疾患とその治療法を十分に患者に説明し、理解を得たのちに決定しています。
・食道あるいは肝胆膵領域をそれぞれの外科専門医を中心に治療を行っております。消化器内科/放射線科と密に連携し、手術のみならず化学放射線治療を含めた集学的治療を行い、ステント挿入/バイパス手術などの緩和的治療も行っております。大腸癌の肝転移を含む肝臓の悪性腫瘍や膵癌、胆道系の悪性腫瘍(胆のう癌、胆管癌)に対する手術にも積極的に取り組んでいきます。膵癌や胆道系の癌は臓器周囲に重要な血管が存在し、これらに癌が浸潤し巻き込んでしまうことも多いのですが、合併切除することで病巣が取りきれると判断した場合、心臓血管外科の協力も得て切除再建の方針を取っていきます。

◇呼吸器外科◇
呼吸器外科領域では肺癌をはじめとする肺腫瘍、縦隔腫瘍、胸壁腫瘍、気胸、膿胸、胸部外傷など、胸に関する様々な疾患を扱います。
。肺腫瘍においては、約3cmの皮膚切開と3ヶ所の小孔を用いた完全胸腔鏡下手術を行っています。この術式は、従来の標準開胸手術に比して術後の疼痛や体力の消耗を少なくできるため、回復・社会復帰が早くなります。

◇乳腺・内分泌外科◇
・乳腺内分泌外科領域では、乳腺、甲状腺、副甲状腺疾患およびそれにまつわる脇の下(腋窩)のリンパ節や頚部リンパ節に対する診療を行っています。
乳腺疾患としては自覚症状があるときや、検診で異常を指摘された際の精密検査を行い、乳がんの診断から初発時治療(手術、薬物療法)から再発治療まで対応しております。外来・病棟看護師はもちろんのこと、放射線診断科・治療科、病理診断科、化学療法室、薬剤科をはじめとした院内の各部署とチーム医療で診療にあたっています。
・甲状腺、副甲状腺についても腫瘍(しこり)やホルモンの異常について検査や治療に対応しております。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位骨折に対する手術 230 11.81 25.09 91.74 82.47
160760xx97xx0x 前腕の骨折に対する手術 65 3.98 5.18 3.08 49.51
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。)に対する人工関節再置換術等 33 25.06 21.03 24.24 68.36
160740xx01xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼に対する手術 33 6.45 5.81 3.03 24.73
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼に対する手術 31 26.13 18.74 32.26 56.13
【診療科特徴】
当科では運動器疾患、すなわち骨、関節、筋肉、神経の疾患を対象に治療を行います。骨折や脱臼、靭帯損傷など外傷の治療と、加齢や先天的な要因あるいは関節リウマチ治療を行っております。
当院は日本整形外科学会、日本リウマチ学会、日本手外科学会の研修施設として認定され、さらにリウマチ・骨粗鬆症センター、外傷センターも併設され、名古屋・尾張中部医療圏における三次救命救急医療機関として救命救急センターを併設しており、先進的で高度な治療を提供できるよう体制を整えています。
◇一般外傷◇
外傷センターにて、上下肢、骨盤、脊椎の全ての外傷に対応しています。
・大腿骨頚部骨折と大腿骨転子部骨折
高齢の方が転倒することによって起こる骨折の代表的なもので、太ももの付け根から臀部の強い痛みで寝たきりの原因となるため、手術治療が一般的です。
患者さんの病状が許す限り24時間以内に緊急手術で対応し、受傷前の生活への早期復帰をめざします。
・多発外傷、骨盤骨折、四肢骨折
交通外傷、労働災害などによる開放骨折を含む四肢の骨折、骨盤骨折に対して積極的に骨接合術を行います。症状に応じてプレート、髄内釘、創外固定を用います。
◇リウマチ、関節外科◇
1) 関節リウマチの薬物治療
関節リウマチは自己免疫疾患のひとつで、免疫異常によって関節内の滑膜に炎症が持続し、関節が壊れてしまう疾患です。
当科ではリウマチ・骨粗鬆症センターにて、薬物治療から手術治療までトータルにリウマチ治療を行います。近年、薬物治療が大きく進歩したことにより、当科においてもメトトレキサートを使用している方も50%を、生物学的製剤またはJAK阻害剤といった薬剤を使用している方も60%を超えています。
寛解または低疾患活動性を維持できる方も増えています。しかしそれでも関節の破壊が進行して機能障害に至った患者さんには、手術によって関節機能の回復をはかることをお勧めします。機能回復には人工関節置換術 (膝関節、股関節、肘関節、足関節)、前足部の変形に対しては関節温存も考慮にいれた足趾関節形成術を行います。またセンターでは手外科医とも密に連携し、手の変形に対しても患者さんのご希望に沿うように最良の治療法を探します。
2) 変形性関節症に対する関節再建術
変形性股関節症に対して人工股関節置換術、変形性膝関節症に対して人工膝関節全置換術、人工膝関節単顆置換術、年齢が若く活動性が高い方には高位脛骨骨切り術を行っております。変形性足関節症に対して人工足関節置換術、足関節固定術を行います。特に人工股関節置換術、人工膝関節置換術においてはポータブルナビゲーションシステムを用いてより精度の高い手術を心がけています。
◇手外科の疾患◇
・肘関節、肘周辺の骨折、靱帯損傷、変形性肘関節症、上腕骨外側上顆炎、肘部管症候群、橈骨遠位端骨折、手根骨骨折、三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷、変形性手関節症、手根不安定症、キーンベック病、手指、手指の骨折、外傷による神経損傷、腱損傷、 デュピュイトラン拘縮、ヘバーデン結節、関節リウマチにおける手指の変形、腱断裂に対する再建術など多岐にわたる疾患に対し治療を行っております。
・手の手術治療は、細かな血管や神経、腱などが対象となるため繊細な操作が求められますので、必要に応じ手術顕微鏡を用いて正確な治療を心がけています。また手根管症候群については内視鏡を用いた手術にも対応し、橈骨遠位端関節内骨折にも手関節鏡を導入し、より正確な整復をめざしています。
◇脊椎疾患◇
背骨の病気(頚椎症性脊髄症、頚椎後縦靭帯骨化症、頚椎椎間板ヘルニア、胸髄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離・すべり症、脊椎側弯症、骨粗鬆症性脊椎骨折、感染性脊椎炎、転移性脊椎腫瘍、脊椎外傷など)の治療を扱っています。症状(くび、背中、腰の痛みや手足のしびれなど)に応じて、各種検査(CT、MRI、神経根ブロック、脊髄造影など)を用いて的確な診断に努め、患者さんと相談しながら手術を含めた治療を行っていきます。手術は主に顕微鏡を用いています。また、患者さんの年齢や全身状態に応じて傷口が小さく出血量も少ない経皮的固定術(インプラントを用いる)も積極的に取り入れて、患者さんの負担の少ない安全な手術を心がけています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x199x0xx 脳出血(JCSⅡ-10以上)に対する治療 62 24.1 22.35 64.52 70.82
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷に対する慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 59 12.07 9.68 10.17 76.76
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷に対する治療 49 13.16 8.18 18.37 76.16
010040x099000x 脳出血(JCSⅠ桁)に対する治療 35 21.09 18.86 54.29 70.71
010020x102x1xx くも膜下出血(JCSⅡ-10以上)に対する脳血管内手術等 13 38.46 37.76 46.15 56.92
【診療科特徴】
当院は救命救急センターの指定を受けていますので、脳神経外科も、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)、頭部外傷性疾患を主体とした中枢神経系の救急疾患を多く治療しています。そのほかにも脳腫瘍や顔面けいれんや三叉神経痛に対する脳外科治療を行っています。

【診療実績】
-脳出血-
◇再出血の予防のための治療◇
脳出血につきましては、発症からしばらくは血腫増大の危険があります。血圧管理や止血剤の点滴を行います。
◇脳の腫れに対する治療◇
血腫周囲には脳のはれ(脳浮腫)が生じ、神経の働きを悪化させたり、生命に危険を及ぼすこともあります。脳の腫れは脳出血の発症から数時間後に出現し、1~2週間持続します。抗脳浮腫薬を点滴投与します。
その他に全身性合併症に対する治療も重要です。脳出血に伴う合併症としては、肺炎、消化管出血、尿路感染症などが多く、生命にも関わることがあるため適宜治療を行います。
◇外科的治療◇
・開頭による血腫除去術
 全身麻酔をかけて、頭蓋骨を一部はずして脳を露出し、顕微鏡下に出血塊を除去します。出血している血管があれば止血します。基本的には神経症状の改善を主目的としたものではなく救命を目的として緊急で行われることが多い外科治療です。
・定位的脳内血腫吸引術
 まず、局所麻酔または全身麻酔で、定位脳手術装置を頭部に装着し、吸引する血腫の部位の3次元座標値をCTで計測します。次に頭蓋骨に小さな穴をあけ、穿刺針を3次元座標値に合わせて挿入し血腫を吸引する方法です。手術は短時間(約30分間)で終了し、手術手技は簡単で低侵襲であり高齢者でも手術できます。全身麻酔による血腫除去術が、種々の理由でできない場合に行われることもあります。内視鏡を併用して行うこともあります。
その他に脳室ドレナージ術といって、出血が脳脊髄液の貯流した脳室というところに大量に流れ込むことによって生じた脳脊髄液の循環障害を改善させる目的で脳室内に細い管を挿入する手術があります。局所麻酔下に行うことが多く、頭蓋骨に小さな穴を開けて、細い管を脳室に挿入し、一定量の値の混ざった髄液を暫く排出させます。

-くも膜下出血-
◇外科的治療◇
破裂脳動脈瘤の治療方法には、脳動脈瘤クリッピング術と血管内治療による脳動脈瘤塞栓術を行っております。
外科的に開頭を行い、手術用の顕微鏡を用いて脳をうまく分け動脈瘤まで到達します。続いて破裂した動脈瘤の根元を専用のクリップではさみ、血液が流入しないようにする手術です。動脈瘤に対する最も広く普及している治療法です。

-頭蓋内損傷-
◇外科的治療◇
救命救急センターの特性上、軽症から生命に関わるような外傷性疾患急性硬膜下血種や急性硬膜外血種など、緊急開頭除去術等の対応を幅広く行っております。
また、外傷後しばらくして認知症症状をはじめ様々な症状をきたす慢性硬膜下血種患者さんも多く、穿頭術を主体に対応しています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患に対する下肢静脈瘤血管内焼灼術 34 1.56 2.74 0 68.15
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤に対するステントグラフト内挿術 26 9.08 11.56 3.85 79.27
050161xx97x1xx 解離性大動脈瘤に対する大動脈瘤切除術等 16 21.56 29.23 25 67
050163xx02x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤に対する大動脈瘤切除術(腹部大動脈) 12 12.33 16.10 0 70.67
050161xx9900xx 解離性大動脈瘤に対する保存療法 11 12.55 17.53 0 72.91
【診療科特徴】
循環器疾患群は生命に直結する領域であり、迅速な対応が不可欠である為、24時間365日の診療体制を敷いております。
安心安全な治療のために心臓外科チーム全員による朝夕2回の病棟・集中治療部回診、循環器内科・臨床工学室も含めたハートチームによる手術適応や術後評価のための循環器カンファランス、麻酔科や手術部看護師も含めた手術関連スタッフでの術前カンファランス、看護師・リハビリ科・ケースワーカーとともに術後リハビリから退院支援のための病棟カンファランスをそれぞれ毎週実施しています。

【診療実績】
全ての領域の心臓血管外科疾患に対して適切な手術を選択する中で当科が積極的に実施している低侵襲治療としては以下の手術を積極的に行っております。
1.狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患  心拍動下冠動脈バイパス術
2.心臓の弁の機能障害である心臓弁膜症  小切開による弁膜症手術
3.大動脈瘤(コブのように膨らんだ状態)や大動脈解離(動脈壁が裂けた状態)などの大動脈疾患  大動脈に対するステントグラフト手術
4.手足の血管の病気である末梢血管疾患  下肢静脈瘤でのレーザー手術・グルー手術
5.生まれつき心臓に穴が開いている心房中隔欠損症や心室中隔欠損症などの先天性心疾患

産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍に対する手術(腹腔鏡下膣式子宮全摘術等) 121 6.5 6.10 0 43.83
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍に対する手術 84 6.05 6.16 0 38.44
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍対する手術(子宮筋腫摘出(核出)術(腹式)・子宮全摘術等 47 9.28 9.57 0 41.87
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍に対する手術 40 2.38 3.11 0 40.65
120110xx02xxxx 子宮附属器癒着に対する手術 36 6.19 10.14 0 36.39
【診療科特徴】
当科では1997年から内視鏡手術を導入してきましたが、子宮全摘術、卵巣腫瘍手術が主な術式です。
扱う疾患としては子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮内膜症などの良性疾患です。
内視鏡手術は低侵襲手術といわれますが、開腹術とは異なる特有の合併症もあり十分な注意が必要です。過去の合併症経験をふまえ安全性を極力担保するように、手術機器を選択、術式の改良を図ってきました。
その他、産婦人科救急疾患として卵巣腫瘍茎捻転や破裂、卵巣出血、異所性妊娠等があげられ、時間外に緊急手術が行われることが多いのですが、手術室のスタッフ、麻酔科医の協力により緊急でも腹腔鏡手術での対応が可能です。
【診療実績】
2020年には全手術件数554件、腹腔鏡下手術301件、子宮鏡下手術56件でした。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障に対する手術(片眼) 315 2.16 2.76 0 76.52
020110xx97xxx1 白内障に対する手術(両眼) 43 2.7 4.95 2.33 74.74
020240xx97xxx0 硝子体疾患に対する手術 9 7.67 5.65 11.11 66.44
020200xx9710xx 加齢黄斑変性に対する手術 6 9 6.49 0 69.33
020160xx97xxx0 網膜剥離に対する手術 5 10.6 8.97 0 58.2
【診療科特徴】
・白内障手術については、幅2.4mmの切開で行う極小切開白内障手術を主に行っています。入院手術の場合は片眼で1泊2日です。ご希望の方で条件を満たす方には日帰り手術も可能となっています。
・網膜、硝子体疾患には精力的に取り組んでおり、増殖性糖尿病網膜症、黄斑円孔、網膜前膜などでは、硝子体手術による治療を積極的に行っています。
網膜剥離や外傷(特に穿孔性眼外傷)による急性緑内障発作など、緊急性のある疾患についても緊急手術で早期に対応できるようにして良好な結果を得ています。
・ぶどう膜炎や神経眼科的疾患については、当院内科の協力も得て迅速に診断及び治療を進めています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎に対する治療 39 6.38 5.63 0 39.64
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 30 8.33 7.94 0 28.97
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 22 8.36 7.20 0 53.95
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 21 4.9 4.94 0 64.19
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 21 7.1 6.71 0 56.1
【診療科特徴】
-領域-【耳】
慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎に対する手術を積極的に実施しております。当科における手術術式の特徴は外耳道を保存する鼓室形成術を行っております。
-領域-【顔面】
顔面神経麻痺症例に対して重症で手術治療が必要な症例には減荷手術を施行しています。また、完治せず後遺症の残った症例には顔面の形成手術を施行しています。顔面痙攣などの異常顔面運動に対してもボトックスなどの治療を行っています。
聴神経腫瘍に対する治療も施行しております。手術では聴力と顔面神経を保存する方法も導入しています。

-領域-【鼻】
鼻の病気(鼻副鼻腔腫瘍、蓄膿等)に対して、顔面皮膚切開手術を伴わない最新の鼻内内視鏡手術を施行しています。
・眼窩骨骨折(眼窩内側骨折、眼窩底骨折)等の顔面骨骨折、頭蓋底病変(鼻と脳の境の病気)、鼻涙管閉塞症に対しても顔面皮膚切開を伴わない新しい内視鏡手術を施行しています。
・視神経管開放術(視神経管骨折による視力障害)や甲状腺眼症(甲状腺疾患による眼の病気)に対する鼻内開放術も可能です。
・アレルギー性鼻炎に対して、体質改善治療である舌下免疫療法を施行しています。また、日帰り外来治療のレーザー手術も施行しております。さらに、アレルギー性鼻炎に対する新しい手術である後鼻神経切断術(鼻水を抑える手術)も施行しております。
・オスラー病等の難活性鼻出血に対して、鼻粘膜皮膚置換術等の手術を施行しています。
・一般的な手術にて改善しない重症の鼻閉に対して、外鼻形成術等の最新の手術を施行しております。
・鼻出血、鼻づまり、悪臭の原因となる鼻中隔穿孔に対して鼻中隔穿孔閉鎖術を施行しています。
・オスラー病等の難治性鼻出血に対しては、皮膚鼻腔移植術(皮膚を鼻に移植する手術)も施行可能です。

-領域-【喉】
・声がかすれる方で手術の必要な症例に対しては手術療法(ラリンゴマイクロサージェリー)を行っています。
・飲み込みが悪い方で手術が必要な症例に対しては手術療法(声門閉鎖術、嚥下改善手術)を行っています。
当院疾患第1位の扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎については、薬物療法の他、扁桃周囲膿瘍切開術や重症症例では深頸部膿瘍切開術などの救急疾患にも対応しております。

-領域-【頸部】
・耳下腺腫瘍、顎下腺腫瘍、甲状腺腫瘍等の頸部腫瘍に対して手術療法を行っています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞に対する治療 発症3日目以内JCS10未満(エダラボン) 87 19.57 15.64 27.59 70.13
010060x2990201 脳梗塞に対する治療 発症3日目以内JCS10未満 急性期リハビリテーション治療(定義副傷病名なし) 65 17.98 15.54 32.31 74.83
010230xx99x00x てんかんに対する治療 44 12.2 7.48 15.91 67.43
010060x2990411 脳梗塞に対する治療 発症3日目以内JCS10未満(エダラボン)定義副傷病名あり 21 17 17.35 9.52 80.24
010060x2990211 脳梗塞に対する治療 発症3日目以内JCS10未満 急性期リハビリテーション治療(定義副傷病名あり) 16 16.31 17.42 6.25 79.06
【診療科特徴】
平成18年より脳卒中ケアユニットを開設し、24時間365日常時SCU担当医が病院に常駐しており、特に迅速な脳卒中の初期診断や病型の診断を行い、病型に応じた治療を行っております。
このうち発症後4.5時間以内の症例では、適応を厳格に判定し、t-PA静注療法を行っている他、カテーテルを用いた血栓除去術や頚部内頚動脈狭窄狭窄症における頸動脈ステント留置術(CAS)も行っております。
初期診療を行った後に地域医療機関との診療連携を行っております。
その他、神経難病(パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症、多発性硬化症)・認知症・筋疾患(筋ジストロフィー、多発性筋炎、重症筋無力症)・神経感染症(髄膜炎、脳炎等)・機能性疾患(てんかん、片頭痛、群発頭痛)・末梢神経疾患(ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎)・不随意運動(振戦・ジストニア・舞踏病・ミオクローヌス等)の疾患などの治療、神経難病に対するロボットスーツを用いたリハビリテーションを積極的に行っております。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 急性膿皮症に対する治療 37 14.16 12.87 10.81 70.76
080006xx01x0xx 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除術) 19 3.79 7.71 0 78.05
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 18 8.78 9.12 0 74.33
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物(皮膚、皮下腫瘍摘出術) 7 1.71 4.06 0 49.29
100100xx97x0xx 糖尿病足病変に対する手術(デブリードマン) 6 20 24.38 0 74.83
【診療科特徴】
当院は帯状疱疹や蜂巣炎の患者が多く、抗生剤治療をはじめ、全身症状をともなう精査が必要な病気にも対応しています。
皮膚の悪性腫瘍手術(黒色腫以外)では皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)や良性新生物に対する摘出術などの手術療法も行っております。
また、当院は特に循環器系疾患に力をいれているため、心疾患や脳血管疾患、重症下肢虚血、糖尿病に合併することが多い足の病変(足趾潰瘍や壊疽)を持つ患者が非常に多く、足切断になる前に、皮膚科処置に加え、循環器内科に虚血肢への末梢血管カテーテル治療の依頼や、心臓血管外科から当科へ局所処置依頼を頂くなど、他科と協力し合いながら診療にあたっております。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺生検入院(前立腺がんの精密検査) 138 2.2 2.54 0 73.7
11012xxx020x0x 尿路結石に対する経尿道的結石除去術 111 4.68 5.67 0 56.58
110310xx99xxxx 急性腎盂腎炎、尿路感染症に対する治療 68 11.44 13.00 10.29 71.12
110070xx03x0xx 膀胱がんに対する経尿道的膀胱腫瘍切除術 55 5.78 7.13 0 74.96
110200xx02xxxx 前立腺肥大症に対する経尿道的前立腺手術 51 7.71 8.52 0 78.63
【診療科特徴】
当院の泌尿器科の扱う領域は、腎臓より尿道に至る尿の通り路(尿路)および、男性生殖器に関する様々な疾患です。
疾患別には、腎癌、膀胱癌、前立腺癌などの悪性腫瘍や、前立腺肥大症などの良性腫瘍、尿路結石症や、腎盂腎炎、膀胱炎などの感染症に対して、診断から手術を含めた治療まで行っています。
【診療実績】
【腹腔鏡下による低侵襲治療】
・前立腺悪性腫瘍領域においては、腹腔鏡下前立腺全摘除術等の手術療法も多く実施しております。
・膀胱腫瘍領域においては、上記に掲げている経尿道的手術の他に、腹腔鏡下膀胱全摘除術も対応しております。
・代用膀胱造設術(膀胱全摘後の尿路変更)
膀胱癌で膀胱全摘術の必要な患者さんは、尿をためておく袋である膀胱を摘出するため、尿路の変更が必要になります。当院では小腸を利用した新膀胱により、術後も術前と同様に排尿が可能である代用膀胱造設術を経験豊富な医師により積極的に施行しております。腹腔鏡による膀胱全摘術との併用で術後の回復も早く、また代用膀胱により術後のQOLも高く保つことが可能です。
・腎臓がん、腎盂がん、尿管がん、副腎腫瘍領域においては、腫瘍の大きさにもよりますが、腹腔鏡下腎(副腎)摘出術を適応しております。
 早期腎臓がんに対しては、腹腔鏡下腎部分切除術にも対応させて頂いております。
【女性泌尿器科手術では骨盤内臓器脱(膀胱瘤、子宮脱、直腸瘤)】に対する手術を積極的に行っており、患者さんのQOL向上に繋がっております。
・TVM手術(Tension-free Vaginal Mesh)
下垂した臓器をこのメッシュでハンモックのように支えて治療する手術がTVM手術です。再発率は約5-10%と非常に低く子宮も温存でき、かつ手術時間も60-90分と短く低侵襲な手術です。
・ 腹腔鏡下仙骨膣固定術
腔鏡下仙骨膣固定術は腹部に数か所小さな穴をあけて、腹腔内にカメラを挿入して行う手術です。卵巣と子宮を亜全摘し、膣前壁・後壁にメッシュを留置し仙骨に固定する手術です
・腹圧性尿失禁に対するTOT/TVT手術
当院ではメッシュテープにより尿道を支える、低侵襲な腹圧性尿失禁に対する手術をおこなっています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎の薬物療法 24 9.04 11.04 4.17 66.04
110280xx9901xx 透析導入 14 14.79 14.01 0 70.93
110280xx02x00x 慢性腎炎に対する末梢動静脈瘻造設術(内シヤント造設)(定義副傷病名なし) 13 4.38 8.15 0 71.31
110280xx02x1xx 慢性腎炎に対する末梢動静脈瘻造設術(内シヤント造設)(定義副傷病名あり) 11 29.91 33.50 27.27 68
110280xx97x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 8 15.5 15.20 0 84.38
【診療科特徴】
当院の腎臓内科では、慢性腎臓病、急性腎障害、全身疾患と関わる腎臓病、高血圧、電解質異常、腹膜透析、血液透析などについて診療を行っています。また、これらのことは他の病気で入院している方についても対応しています。特に血液透析部門については、当院に多く入院してこられる急性疾患(心臓や脳血管の障害、感染症など)や癌などの入院についても、他院の透析治療を受けておられる方が安心して治療を受けていただけるように体制を整えています。
【診療実績】
慢性腎臓病の薬物療法、透析導入、末梢動静脈瘻造設術(内シヤント造設)の治療を多く診ております。
これら以外に診療科特性として、慢性腎不全のみならず、救急患者が多い特徴から急性腎不全(AKI)や低ナトリウム血症、高カリウム血症をはじめとした電解質異常な、ど腎疾患だけでなく一般内科全般を対象に幅広い疾患群に対応しています。
内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100040xxxxx00x 高血糖昏睡等に対する治療(定義副傷病名なし) 14 13.29 13.33 21.43 61.07
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病に対するインスリン療法 13 13.38 14.60 15.38 71.15
100040xxxxx01x 高血糖昏睡等に対する治療(定義副傷病名あり) 4 19.5 24.05 25 61
110310xx99xxxx 急性腎盂腎炎、尿路感染症に対する治療 3 12 13.00 33.33 79.33
100180xx991xxx 原発性アルドステロン症に対する副腎静脈から血液を採取する(サンプリング)検査 3 3 3.73 0 54
当院は名古屋・尾張中部医療圏における三次救命救急医療機関として救命救急センターを併設しており、高血糖昏睡等に対する救命治療を一番多く行っております。
特に、高血糖高浸透圧症候群(HHS: hyperosmolar hyperglycemic syndrome)は、糖尿病の方が著しい高血糖となることにより、高度の脱水となり、様々な程度の意識障害が生じる疾患や糖尿病性ケトアシドーシスにより、インスリンが不足するとエネルギーとして糖分を使えない代わりに脂肪酸を使うので、その結果として体が酸性に傾いてしまい生命を脅かし、短時間でひどい脱水症状、腹痛、嘔吐、意識障害、昏睡が現れるのですみやかに治療を開始しなければならない重篤な緊急入院を一番多く診療しております。
その他の入院診療では、糖尿病の血糖コントロール、合併症の評価と治療(教育入院含む)を行っており、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病(糖尿病合併妊娠を含む)、膵性糖尿病、ステロイド糖尿病をはじめ、あらゆるタイプの糖尿病治療を行っております。

また、管理栄養士と密接に連携し、管理栄養士による集団指導「糖尿病バイキング」では、実際にご自身で料理を選び、食べていただくことで適量について学んでいただきます。 栄養指導の他、内分泌内科をはじめとして、腎臓内科・眼科・循環器内科医師の講義、薬剤師・検査技師・理学療法士・看護師・歯科衛生士の話など、専門のスタッフの揃った総合病院だから出来るスケジュールを組んで、糖尿病やその合併症について理解を深めていただける内容となっています。
救急医学科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 1 2 18.81 100 51
160660xxxx0x0x 皮下軟部損傷・挫滅損傷、開放創 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 1 2 8.88 0 20
070350xx99x0xx 椎間板変性、ヘルニア 手術なし 手術・処置等2なし 1 2 9.90 0 66
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 1 1 20.51 0 89
平成30年2月1日付けで救命救急センターに指定されました。
これまでも心臓血管センター及び脳血管センターの設置により、重篤かつ緊急性の高い救急疾患として代表的な虚血性心疾患や急性大動脈疾患、脳血管障害の治療を24時間体制で行ってきましたが、当院救命救急センターは心肺停止(CPA)やショック患者、重症外傷患者対応も常時可能な体制となり、各部門と連携しながら緊急手術にも対応しております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 36 5 8 31 56 6 1 8
大腸癌 23 37 26 54 52 18 1 7,8
乳癌 9 19 4 0 8 13 1 8
肺癌 23 6 21 64 75 22 1 8
肝癌 3 1 0 0 18 17 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
現在、日本で最も罹患率が高い5つのがん(胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がん)の病期(Stage)ごとの症例数を集計したものです。
がんの症例数を調べることで、その病院がどの程度がんに対して積極的に治療をしているのかを知ることができます。また、病期分類別に見ることで、その病院の診療の幅広さを知ることができます。
なお、検査入院においてがんの確定に至らない場合についてはStageは不明となっています。
※ 病期(Stage)とは、がんの進行状態を示すものであり、0期からⅣ期の5つに分類されます。
  0期に近いほどがんが小さくとどまっている状態であり、Ⅳ期に近いほどがんが広がっている状態となります。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 6 9.67 63.50
中等症 60 15.47 78.68
重症 30 21.20 83.17
超重症 8 9.50 89.38
不明 0 0.00 0.00
上記は20歳以上の市中肺炎患者に対して、肺炎の重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を表示した指標です。肺炎の重症度は[市中肺炎ガイドラインによる重症度分類(A-DROP)]により分類をしています。入院中に発症した肺炎(院内肺炎)は除外として市中肺炎での入院で集計をしております。
当院では中等度の方が最も多いという結果がでておりますが、救命救急センターに指定されている当院では重症、超重症割合も高くなっております。
市中肺炎の治療については、軽症例では外来にて通院治療を行うことが多いのですが入院する場合もあります。中等症以上は原則的として入院にて治療を行なっています。重症や超重症例は80歳以上の高齢者に多い傾向があり、在院日数も長くなります。

市中肺炎とは・・・病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎をいいます。
A-DROPとは・・・「市中肺炎ガイドライン」による重症度分類で、以下の5項目を評価して分類します。
① Age(年齢)男子70歳以上、女性75歳以上
② Dehydration(脱水)BUN21㎎/dL以上または脱水あり
③ RespirationSpO2<=90%(PaO2 60Torr以下)
④ Orientation(意識障害)意識障害あり
⑤ Pressure(収縮期血圧)収縮期血圧90mmHg以下
重症度分類とは・・・A-DROPの該当項目数により分類します。ただし、意識障害(ショック)であれば1点でも超重症とします。
軽症:0点
中等症:1~2点
重症:3点
超重症:4~5点、意識障害(ショック)がある場合
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 352 24.30 75387 121
その他 25 25.80 76.24 9
当院では発症後間もない急性期脳梗塞の患者の割合が9割以上となっており、急性期の脳卒中患者を積極的に受け入れています。専門である脳神経外科、脳神経内科の医師が24時間、365日常駐することで迅速な対応が可能となっています。検査もCT、MRIといった診断器機の他に、血管内治療が可能な脳血管撮影装置も常に使用可能な体制を取っています。超急性期症例には発症後4.5時間以内で実施可能なt−PAの静脈内投与による血栓溶解療法、血管内にカテーテルを挿入し詰まった血管の血栓を除去/回収する血管内治療(血栓回収療法)も、血管内治療専門医を中心に実施しており早期治療を受けることができます。
また脳梗塞で入院された患者様で退院の約4割が、回復期リハビリテーション病院等に転院しており、急性期と回復期の医療連携にも力を注いでおります。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K496-5 経皮的膿胸ドレナージ術 15 0.53 25.33 6.67 75.33
K386 気管切開術 7 12 29.86 28.57 72.86
K6151 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術) 1 40 30 0 75
K509-4 気管支瘻孔閉鎖術 1 32 19 0 78
消化器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 250 1.2 1.38 0.4 68.34
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 69 2 9.46 7.25 76.1
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 61 2.57 11.93 9.84 80.82
K654 内視鏡的消化管止血術 53 1 11.43 13.21 71.62
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 38 1.26 6.37 0 75.89
循環器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 166 2.79 3.83 1.2 71.03
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 66 0.02 14.39 6.06 71.97
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 66 3.21 6.32 9.09 73.56
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 38 2.5 12.42 5.26 83.55
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 32 4.78 10.19 12.5 73.31
◇カテーテルアブレーション(経皮的カテーテル心筋焼灼術)◇
カテーテルアブレーションとは股の付け根から心臓まで通したカテーテルにより頻脈の原因となっている心臓内の起源や回路に熱障害または冷凍障害を与えて根治する治療法です。使用するカテーテルは高周波を使って熱で障害する通常型およびバルーン型(ホットバルーン)と冷凍で障害するバルーン型(クライオバルーン)があり、頻脈の種類により使い分けます。手術時間は3時間ほどで、できるだけ痛みを感じないように局所麻酔や静脈麻酔を併用します。4日ほどの入院が必要となります。当院ではカルトシステムとEnSite NavXシステムという2種類の3次元マッピングシステムを導入し、治療成績の向上を図っています。

◇虚血性心疾患のカテーテル治療◇
虚血性心疾患(狭心症、急性心筋梗塞)のカテーテル治療を患者さんにとって最高の効果が得られる様以下の点に留意して施行しています。
・血管内超音波(IVUS)、光干渉断層装置(OFDI)を用いて正確な病変・病態の把握につとめ最適の治療方針を立てる。先進的なデータを蓄積して次の治療に活用しています。 
・当院では冠動脈・末梢動脈のステント留置を中心とするカテーテル治療において血管内超音波(IVUS)を併用して成功率の向上や再狭窄・合併症の削減に努めています。
症例によっては超音波の約10倍の解像度を有する近赤外線による光干渉断層装置(OFDI)を用いてステント密着の程度、血栓の存在、薄く破れやすい線維性被膜を持つ粥腫の評価などを行っています。
・カテーテル治療の適応は、解剖学的狭窄度のみでなくプレッシャーワイヤーによるFFR/iFRを測定して生理学的狭窄を重視して決定しています。
・動脈硬化性狭窄のみならず、日本人に多い冠攣縮性狭心症の診断と治療にも力を注いでおります。

◇虚血疾患の治療法◇
長く歩行すると、ふくらはぎが痛くなったりする病気のことを、閉塞性動脈硬化症と呼びます。
骨盤内、下肢の血管が狭窄・閉塞することによって生じます。冠動脈と同様に、カテーテル法による風船・ステント治療が可能です。近年、治療法が大きく進歩してきている分野です。下肢切断の危険性が高い膝下病変の治療にも取り組んでいます。

◇心房細動に対するカテーテル心筋焼約術(肺静脈隔離術)◇
心房細動は最近増加している不整脈疾患ですが、肺静脈を電気的に隔離することにより根治が可能です。
当院では症例に応じて通常型とバルーン型アブレーションを使い分けています。またカルトシステムとEnSite NavXシステムという2種類の3次元マッピングシステムを用いて治療成績の向上を図っています。

◇不整脈疾患の治療法◇
徐脈性不整脈にはペースメーカーの植込みを行っています。疾患により、適切なモードを選択し、適切な部位に植え込みを行います。
持続性心室頻拍、心室細動といった重症不整脈に対して、植込み型除細動器の手術を行っています。
重症心不全に対する、両心室ペーシング治療を行っています。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) 5 0 5.8 20 0
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) 1 0 0 100 0
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 63 1.52 5.41 1.59 63.44
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 59 0.31 3.17 0 39.39
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 56 1.27 1.59 1.79 68.95
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 40 5.93 11.93 2.5 73.9
K718-22 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの) 27 0.56 7.78 0 55.3
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 157 1.43 9.77 78.98 80.21
K0811 人工骨頭挿入術(肩,股) 72 2.78 7.67 95.83 82.32
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 64 1.83 22.14 28.13 71.78
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 60 4.28 13 25 54.25
K0731 関節内骨折観血的手術(肩,股,膝,肘) 42 2.57 11.19 64.29 63.95
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 52 1.5 14.65 15.38 80.04
K1781 脳血管内手術(1箇所) 18 0.44 31.61 38.89 54.44
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 11 0.36 29.91 18.18 58.18
K164-5 内視鏡下脳内血腫除去術 8 0.38 30 100 63.13
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 7 4.71 39.71 14.29 56.71
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 34 0.06 2.53 0 68.21
K5612ロ ステントグラフト内挿術(1以外の場合)(腹部大動脈) 26 2.88 8 3.85 78.04
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) 20 7.95 21.45 10 69.2
K5601ニ 大動脈瘤切除術(上行大動脈)(その他のもの) 14 3.43 19.21 21.43 74.14
K5612イ ステントグラフト内挿術(1以外の場合)(胸部大動脈) 14 2.36 15.5 21.43 74.21
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 101 1.47 4.66 0 47.14
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 96 1.15 3.94 0 39.13
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 45 1.82 6.91 0 32.02
K8862 子宮附属器癒着剥離術(両側)(腹腔鏡) 39 1.21 3.97 0 36.08
K8721 子宮筋腫摘出(核出)術(腹式) 33 1.48 7.06 0 38.48
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 346 0.01 1.05 0 76.3
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 15 0.13 9.13 0 70.87
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) 7 0.14 5.86 14.29 73.57
K279 硝子体切除術 2 0 6 50 68.5
K281 増殖性硝子体網膜症手術 2 0 11.5 0 62
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 33 1.18 6.3 0 30.03
K342 鼻副鼻腔腫瘍摘出術 14 1.86 5.64 0 58.36
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 12 0.92 5 0 56.92
K3192 鼓室形成手術(耳小骨再建術) 11 1.27 10.82 0 35
K0111 顔面神経麻痺形成手術(静的) 10 1 7.6 0 57.6
脳神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 13 0.77 37.31 69.23 83.38
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 8 27.25 27.63 37.5 73.38
K386 気管切開術 6 20.67 80 66.67 75.17
K178-2 経皮的脳血管形成術 3 7.33 39.67 33.33 71.67
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 2 0.5 19 0 84
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 17 0 2.59 0 78.53
K013-21 全層植皮術(25cm2未満) 5 0 5.8 0 78
K0061 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm未満) 3 0 1 0 60
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上) 3 0 1 0 46.33
K293 耳介悪性腫瘍手術 3 0 1 0 71
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 110 1.53 2.02 0 56.59
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 90 1.48 3.39 0 75.4
K830 精巣摘出術 28 5.32 9.68 14.29 81.46
K843-2 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術 26 1 10.54 0 70.96
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 26 0.19 13.92 7.69 76.69
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 26 6.92 11.58 11.54 70.04
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) 5 5 27.2 0 74.6
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 1 16 8 0 79
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 1 1 21 0 85
K6072 血管結紮術(その他) 1 12 11 0 79
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 8 0.08
異なる 12 0.13
180010 敗血症 同一 75 0.79
異なる 26 0.27
180035 その他の真菌感染症 同一 3 0.03
異なる 1 0.01
180040 手術・処置等の合併症 同一 43 0.45
異なる 5 0.05
【定義説明】
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)とは、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして定義されている感染症や合併症の症例数と発生率を集計したものです。
 「入院契機と同一」とは上記の傷病名がきっかけで入院した患者さんのことであり、「入院契機と異なる」とは入院のきっかけとなった疾患は上記の傷病名ではないものの、その後に上記の傷病上名を発症し、入院時の疾患より多くの医療資源(治療)を費やした患者さんのことです。また、「手術・処置等の合併症」とは、主に手術後の出血、手術後の創部感染、人工関節の脱臼やゆるみなどです。

【病態説明】
上記は当院における種性血管内凝固症候群、敗血症、その他の真菌感染症、手術・処置等の合併症の患者数と発生率を集計しております。
指標に示される傷病名については以下の通りです。
1.播種性血管内凝固症候群 :
がん、白血病、細菌感染症などの病気(基礎疾患)にかかっている患者さんによく見られ、基礎疾患が悪化して、全身の血管に小さな血液のかたまり(微小血栓)が無数に生じる病態です。細い血管が詰まるため、血流が妨げられて、酸素や栄養などが組織に届かなくなり、腎臓や肺などの臓器障害を起こし、生命に重大な危険をもたらす場合もあります。
2.敗血症 :
感染症によって起こる、全身性炎症反応の重症な病態です(ばい菌が血液の中に入った状態で非常に危険な状態)。
3.その他の真菌感染症 :
真菌による感染症です。
4.手術・処置などの合併症 :
手術や処置などに一定割合で発生してしまう病態です。術後出血や創部感染などが挙げられます。合併症はどのような術式や患者でも一定の確率で起こり得るもので、医療ミスとは異なります。
いずれの病態も一定の確率で発生し得るものです。(症例数が10件未満の場合は表示をしておりません)
重症の救急患者、高齢者、緊急手術などの症例数の増加とともに、これらの発生件数も多くなる傾向にあります。
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