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採用情報

産婦人科後期研修プログラム



産婦人科の紹介

診療科の概要

地域周産期母子医療センターとして、名古屋市北部の周産期医療を担っています。切迫早産、胎児奇形、胎児感染、高血圧合併妊娠と血管内治療を必要とする前置胎盤や分娩時大量出血の患者を受け入れています。母体胎児集中治療室(MFICU)を開設し、総合周産期母子医療センターとして機能できるよう準備を進めます。
赤ちゃんに優しい病院(BFH)認定病院として、母乳育児を推進するとともに、院内助産所の開設に向けて準備を進めます。
婦人科疾患に対しては、婦人科悪性腫瘍の手術療法・化学療法・放射線治療、女性ヘルスケア(子宮筋腫や子宮脱手術、腹腔鏡下手術、更年期治療、骨粗鬆症の診断と治療)を行っています。

主な対象疾患

切迫早産、妊婦の高血圧、合併症妊娠(糖尿病、甲状腺疾患、婦人科疾患)、胎盤異常(前置胎盤、常位胎盤早期剥離)、子宮内胎児発育遅延、胎児異常(心疾患を除く)、分娩時大量出血、助産師による正常妊娠、母乳指導婦人科悪性腫瘍(子宮頚癌、子宮体癌、卵巣癌など)、子宮筋腫、子宮内膜症、良性卵巣腫瘍、子宮脱、膣脱、女性排尿障害、更年期障害、骨粗鬆症

主な設備

産科病棟では、LDR (陣痛・分娩・回復室)にてフリースタイル分娩、家族の立ち会い分娩を行っています。女性病棟では、婦人科や乳腺外科患者のみならず、異常妊婦の管理も積極的に行っています。
周産期センターはLDR、MFICU(3F東)、NICU、GCU(3F西)、ICU・HCU(3F西)、中央手術室が3階のフロアーに集合しています。

主な検査と治療

分娩監視システムのネットワークが構築され、胎児情報がリアルタイムに病院のどこからでもみることができるようになっています。その生体情報から迅速に手術などの治療方針を決定します。
超音波断層装置は4D2台、汎用機7台が電子カルテに接続されています。血管内皮機能検査や頸動脈壁測定、ABI/PWVや24時間血圧測定器(検査科)があり、高血圧妊婦の評価検査が充実しています。

専門外来

ハイリスク妊婦外来(特に妊娠高血圧)と助産師による妊婦健診(助産師外来)や母乳外来が行われています。遺伝外来や女性ヘルスケア外来(骨粗鬆症、更年期)の開設を予定しています。

診療実績

年間分娩数 1,200件、帝王切開術350件、その他の産科手術140件、婦人科手術200件です。

当科の目標

地域医療の遂行のみに甘んじず、常に日本の将来をリードすべく高い意識を持ち、何事にも全力で取り組んでいきます。冷静さと拙速な対応を心がけ、且つ、丁寧に正確性と周囲への感謝の気持ちを持ち続けます。現在、妊娠中の高血圧患者の臨床研究に取り組み、その成果を元に日本妊娠高血圧学会や日本高血圧学会のガイドラインの作成に参加しています。今後も、様々な方向から臨床研究へのアプローチを行っていきます。

当科の研修目標

  • 周産期医療を担う医師を育成する。切迫早産、胎児奇形、胎児感染、高血圧合併妊娠と前置胎盤や分娩時大量出血の管理を習得する。
  • 婦人科悪性腫瘍の手術療法・化学療法・放射線治療、女性ヘルスケア診療を習得する。
  • 診療技術を習得し、各学会(日本産科婦人科学会、日本周産期新生児医学会など)の専門医を取得する。
  • 日常診療のみでなく、臨床研究にも取り組み、臨床医としての幅広い視野を身に付ける。さらに、国内外の学会発表を積極的に行う。それらの成果を、英文雑誌1年に1本以上を目標とする。
  • 当科での臨床研究を通じて、世界をリードし得る医師の育成を目標とする。
  • 他診療科やコメディカルと連携・共同して、チーム医療を実践する。関連診療領域を含む幅広い知識で患者の病態の全貌を把握し、患者中心の全人的医療の実践に繋げる。初期臨床研修医、後輩医師の指導を行う。
  • 医療安全管理を推進し、医療経済にも配慮する。
  • 医師であると共に人として、何事にも、いつ何時も愛情を持って接する。

研修例

研修モデル

名古屋市立大学病院産婦人科専門研修プログラムに沿って研修を行います。
3年目
(専攻医1年目)
西部医療センター(1年)
4年目
(専攻医2年目)
地域医療
豊川市民病院等
(6か月)
名古屋市立大学病院
(6か月)
5年目
(専攻医3年目)
西部医療センター(1年)

週間スケジュール

週間スケジュール
月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
AM 外来 妊婦検診 初診 再診 検査
病棟 手術 回診・手術
PM 外来 羊水検査
婦人科検査
ハイリスク妊娠
手術 手術 手術 手術
病棟 回診 回診 回診 回診 回診
産婦人科C 臨床研究C
周産期C

1年目到達目標

  • 正常分娩の取り扱い(200件)
  • 異常分娩の対応(20例)
  • 双胎妊娠の管理(10例)
  • 産科手術(帝王切開術 50例、子宮内容除去術 20例、子宮外妊娠手術 5例)施行
  • 周術期管理の習得
  • 産科麻酔の習得
  • 血管内治療(子宮動脈塞栓術、総腸骨動脈バルーン留置)の経験
  • 婦人科手術(良性卵巣腫瘍 10例、子宮内膜症 5例、筋腫核出術 5例)
  • 悪性腫瘍の化学療法(5例)

2年目以降到達目標

1年目に加えて、
  • 異常分娩の対応(鉗子・吸引分娩 10例)
  • 産科手術(頚管縫縮術 5例、前置胎盤 5例、常位胎盤早期剥離 5例)
  • 婦人科手術(子宮全摘術 20例、悪性腫瘍手術 5例、腹腔鏡下手術 10例)
  • 集中治療管理

学会発表・論文発表

学会発表:
東海産科婦人科学会・地方部会 年2回、日本産科婦人科学会 年1回、日本妊娠高血圧学会 年1回、国際学会 年1回

論文発表:
英文論文 年1~2本、和文論文(総説を含む) 年2本