小児・移植外科
診療科部長の紹介

患者さんであるお子さんの治療は勿論のこと、病気のお子さんを大変心配していらっしゃるお父さんお母さんをはじめ、ご家族の方に少しでも安心していただけるようなコミュニケーションも大切にしています。外科的疾患の治療のみでなく、小児の患者さんの全身を管理できる小児医療のスペシャリストとしてお役にたてるように努力しております。
診療科の特色
小児・移植外科は、名古屋市立大学医学部の第一外科講座、第二外科講座の両方にあった小児外科部門が1999年の診療科再編に伴い統合し、講座の壁を破った初めての診療科として誕生しました。スタッフは全員日本小児外科学会の指導医あるいは専門医です。
第一外科では新生児外科、胆道系疾患(胆道閉鎖症、胆管拡張症、生体肝移植)を中心に、第二外科では小児固形腫瘍、小児呼吸器疾患、漏斗胸を中心に発展してきました。現在もその伝統は受け継がれており、小児外科疾患全般を扱っております。
また生体肝移植を1991年から2004年3月までに54例行っています。現在、事情により肝移植を行っておりませんが、肝移植の必要な患者さんについては責任を持って移植施設をご紹介いたします。
診療・治療に対する心がけ
小児外科では生まれたばかりの新生児から中学生までの手術の必要な疾患を扱います。どの年代のお子さんでも病気が治るだけでは十分とはいえず、正常な成長発達が得られてこそ手術の目的が達成されると考えております。そこで私たちは単に疾患の治療のみに止めず各疾患の長期予後を把握し、お子さんの心身発育に留意し、その障害が少なくなる手術法・治療法の開発に努めています。
一方、腹腔鏡手術など小児外科領域における新しい技術、手術方法も積極的に取り入れるよう努力しております。小児外科の対象疾患の中には複数の疾患を合併しているお子さんも少なくありません。これらの子供たちは、小児科はもちろん、心臓血管外科、泌尿器科、脳神経外科、整形外科、耳鼻科等の多数の科で専門的な治療を必要とします。
私たちは外科の守備範囲だけに留まらず、小児医療の専門家として、他の診療科や中央部門、さらには地域医療を担う一般病院や開業医の先生方との間のコーディネーターとしての役割にも力を注いでいます。
主な疾患
鼠径ヘルニア
小児外科疾患の中で一番手術数の多い疾患です。嵌頓を起こすと緊急手術が必要となることもあるので、可及的早期の手術が必要です。
臍ヘルニア
いわゆるでべそです。鼠径ヘルニアに次いで手術症例の多い疾患です。
頭頸部の瘻孔、腫瘤
耳前瘻孔、正中頸嚢胞、正中頸瘻、側頸瘻など。
漏斗胸、鳩胸
胸郭の変形をきたす疾患です。
肺、気管横隔膜疾患
先天性嚢腫状腺腫様奇形、肺分画症、気管支嚢胞、気管軟化症、先天性気管狭窄、横隔膜ヘルニアなど呼吸困難を伴う緊急疾患が多くあります。
消化管疾患
食道閉鎖、十二指腸閉鎖、小腸閉鎖、鎖肛、ヒルシュスプルング病、腸回転異常、肥厚性性幽門狭窄症、腸重積、腸捻転、胆道閉鎖症、胆道拡張症など新生児期、乳幼児期に小児外科専門医による治療が必要な疾患や、急性虫垂炎などの成人でもみられる疾患もあります。
小児固形腫瘍
神経芽腫、肝芽腫、腎芽腫が小児3大固形腫瘍です。
上記代表的疾患のほか、生まれたばかりの新生児から中学生までの手術を必要とする疾患や、外傷のほとんどを扱います。小児科の各分野の専門家は勿論、脳神経外科、心臓血管外科、整形外科、泌尿器科、眼科、耳鼻科などと連携をして治療にあたります。
主な治療法
鼠径ヘルニア
2泊3日で手術をします。腹腔鏡を用いた鼠径ヘルニア修復術(LPEC:腹腔鏡下経皮的腹膜外ヘルニア結紮術)も行っています。
臍ヘルニア
4泊5日前後の入院期間が必要です。手術後の臍の形が良好になるよう工夫をしています。
漏斗胸
自家肋軟骨ブリッジ法という異物を使用しない術式を行っています。
胆道閉鎖症
肝門部空腸吻合術を行います。肝門部の剥離、吻合法に独自の工夫を行い、トップレベルの胆汁流出率、黄疸消失率を実現しています。
小児固形腫瘍
小児科の血液腫瘍グループと協力し、術前術後の化学療法を強力に行い積極的に腫瘍切除を行い、集学的治療を行っています。
新生児外科的疾患
産科、新生児科と小児外科が中心となり分娩生育先進医療センターとして、胎児診断をはじめとして、外科的疾患を持った新生児に対し、症例によっては外科手術を新生児集中治療室内で行うなど、積極的、集学的でハイレベルな治療を行っています。
また、単に疾患の治療のみに止めず各疾患の長期予後を把握し、お子さんの心身発育に留意し、その障害が少なくなる手術法・治療法の開発に努めています。一方、腹腔鏡手術など小児外科領域における新しい技術、手術方法も積極的に取り入れています。
スタッフ紹介
(平成21年7月1日現在)
| 役 職 | 氏 名 | 専門分野 |
|---|---|---|
| 診療科部長 | 鈴木 達也 | 小児外科全般、生体肝移植 |
| 診療科副部長 | 近藤 知史 | 小児外科全般、小児固形腫瘍、漏斗胸 |
| 佐藤 陽子 | 小児外科全般、小児固形腫瘍 |
その他
小児・移植外科についてはhttp://www.med.nagoya-cu.ac.jp/pediat-surg.dir/index.htmlもご参照ください。
外来担当者一覧
外来診察日ならびに担当医師については、こちらをご覧ください。